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愛南・御荘中全生徒233人

行動や心情を想像し「防災小説」に 

2017年12月7日(木)(愛媛新聞)

防災小説コンテストで小説を読み上げる御荘中の生徒ら=10月29日、愛南町御荘平城(御荘中提供)

防災小説コンテストで小説を読み上げる御荘中の生徒ら=10月29日、愛南町御荘平城(御荘中提供)

御荘中生が南海トラフ巨大地震が起きた際の自分の行動などを想像して書いた防災小説

御荘中生が南海トラフ巨大地震が起きた際の自分の行動などを想像して書いた防災小説

防災小説コンテストで小説を読み上げる御荘中の生徒ら=10月29日、愛南町御荘平城(御荘中提供)

防災小説コンテストで小説を読み上げる御荘中の生徒ら=10月29日、愛南町御荘平城(御荘中提供)

御荘中生が南海トラフ巨大地震が起きた際の自分の行動などを想像して書いた防災小説

御荘中生が南海トラフ巨大地震が起きた際の自分の行動などを想像して書いた防災小説

【大地震、私はこうする】

 南海トラフ巨大地震で大きな被害が想定される愛南町の御荘中学校(同町御荘平城)で、全校生徒233人がこのほど、地震発生時の自分の行動を想像してストーリー仕立てにした「防災小説」を書いた。防災意識を高めるだけでなく、家族や地域など身近にある大切な存在を見つめ直してもらうのが狙いで、生徒らは小説を通し「いつか来る震災との遭遇」と向き合った。

 2017年10月29日午前7時20分、南海トラフ巨大地震発生―。この想定を基に生徒らが書いた小説には、被災時のさまざまな光景と自分や家族、地域住民が生き延びる話がつづられている。

 家の近くでの土砂崩れといった身の回りの危険や、「津波が来る」と呼び掛け合いながら地域住民と逃げる場面。避難所で家族と再会し涙を流す姿や、町を襲う津波を前に「ゲームみたいにリセットボタンを押したい」と思う自らの心の動きを描写した作品も。

 3年の生徒(15)は、逃げる途中に母親とはぐれて泣く男の子と会い、避難所で読み聞かせや食事の配膳などをしながら「子どもたちに笑顔を取り戻したい」と自らが奮闘する話を書いた。生徒は「地震のことを思い浮かべるのは嫌なことだけど、中学生の自分に何ができるのかをもっと考えたいと思った」と、防災を学ぶことへの意欲の高まりを口にした。

 防災小説を提案したのは慶応大地震災害研究室の大木聖子准教授(39)。16年に高知県土佐清水市の中学校で行われた取り組みを参考に御荘中が10月中旬に、防災教育の一環で4時間を充て、10月29日の文化祭でコンテストを実施した。

 大木准教授は防災小説を「巨大地震の可能性を『わがこと化』する体験」と説明する。地震が起きたときいつも見ている風景がどうなるのか、自分は何を思うのかを考えることが「日常と地震がつながる」と大木准教授。専門家が予測する災害規模の数字より、中学生が真剣に地域と向き合い出した震災の「予想」の方が「地域の未来を変える力があるのでは」と力を込める。

 防災教育はテストで点数化するものではないため成果が見えにくいが、御荘中の中尾茂樹校長(54)は「積み重ねている防災教育が生徒の中にどれだけ吸収されているかが、小説によって可視化された」と手応え。来年度以降も継続し、町内の他の学校にも呼び掛けたいとする。

 防災小説コンテストで最優秀に選ばれた生徒は10日に御荘文化センター(同町御荘平城)である町防災フォーラムで作品を朗読する。生徒は「避難の大切さなど、地震に対する意識を頭に置いてほしいという思いを伝えたい」と話した。

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