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愛媛豪雨災害

大洲・肱川氾濫 断水・暑さが復旧阻む

2018年7月10日(火)(愛媛新聞)

浸水被害のあった大洲市内の大型店舗などで後片付け作業が進む国道56号沿い=9日午後、大洲市新谷

浸水被害のあった大洲市内の大型店舗などで後片付け作業が進む国道56号沿い=9日午後、大洲市新谷

泥で汚れた道には流木があちこちに=8日午後2時55分ごろ、大洲市柚木

泥で汚れた道には流木があちこちに=8日午後2時55分ごろ、大洲市柚木

浸水被害のあった大洲市内の大型店舗などで後片付け作業が進む国道56号沿い=9日午後、大洲市新谷

浸水被害のあった大洲市内の大型店舗などで後片付け作業が進む国道56号沿い=9日午後、大洲市新谷

泥で汚れた道には流木があちこちに=8日午後2時55分ごろ、大洲市柚木

泥で汚れた道には流木があちこちに=8日午後2時55分ごろ、大洲市柚木

 大型小売店や飲食店が立ち並ぶ愛媛県大洲市の国道56号沿いでは9日、多くの店舗の関係者が肱川氾濫による被害の後片付けに追われた。ただ断水の影響で肝心の水が自由に使えない上、蒸し暑さが作業を阻んだ。

 

 新谷の自動車販売店は約1・5メートルの高さまで浸水、展示車など20台余りや洗車機が被害に遭った。店長の男性(43)によると、1995年の水害経験などから、整備用リフトに避難させた数台は無事だったものの「7日正午ごろからどんどん水が入ってきた」。沿線にはゆがんだフェンスにごみや草木が引っかかったままの所もあり、被害の大きさを物語った。

 

 「想定以上だった」との声は多い。JA愛媛たいきが運営する人気の直売所「愛たい菜」=東大洲=では、副店長の男性(42)が「機器類も商品も駄目。もうがっくり」。ほぼ断水状態で泥の洗い出しもままならない。営業再開は「ひと月以内と言いたいが、農家さんも被災して商品が集まるかどうか」と疲れた様子だった。

 

 東若宮の着物店は100枚近くの畳を運び出し、軽トラック2台でごみ処理施設へピストン輸送。社長の男性(63)は「昔の氾濫でもここまでは来なかったと聞いていたのに」。近くにある米菓店では廃棄商品が4・5トントラックいっぱいに。中四国営業所長の男性(39)は「開店1周年の節目にこんなことになるとは…」と話した。

 

【一面泥まみれ 水引くまで「怖かった」】

 1級河川の肱川が氾濫し、河川沿いで多数の浸水被害の出た大洲市。浸水地区の住民らは8日、泥だらけになりながら片付けに追われた。多数の車両がひっくり返り、生活雑貨や衣服、木の枝などが泥にまみれて散乱。住民らは「これほどの浸水は初めてだ」と口をそろえた。

 東大洲の大型商業施設「オズメッセ」では周囲を濁流に囲まれる中、従業員や買い物客が屋上で7日の夜を過ごした。同店の男性従業員(50)は「どんどん水かさが増して、午後1時半ごろに屋上へ上った」。長靴で歩けるくらいまで水が引いたのは未明になってからだった。

 店長の男性(61)は「売り場はぐちゃぐちゃ。泥水をかき出す作業が大変」。復旧のめどはたたないが「準備でき次第、店舗前で飲料品や即席めんを販売したい」と語った。

 

 菅田町菅田の郵便局では天井に達する高さ約3メートルまで浸水。押し寄せる水の勢いで壁面のガラスが割れ、カウンターが部屋の奥に押し流された。局長の男性(60)は「今までで一番ひどい。建物を見てがくぜんとした」と嘆く。東大洲の「デイサービスひかり」では膝下まで浸水。管理人の男性(37)は「衛生面を考えると復旧はだいぶ先」と見越した。

 

 東大洲の女性(91)は、電気のつかない真っ暗な自宅2階で1人、朝まで水の引くのを待った。「怖かった。大洲で23年暮らしてきてこんな被害は初めて」。電話、水道、電気が使えずに困っているが、「食事は地域の人たちのおかげで足りている。普段の付き合いは本当に大切」とかみしめた。

 

 徳森の平公民館には約100人が避難。7日夜は座布団2~3枚を布団代わりにした。ボランティアの炊き出しがあり、8日は給水車も出動。妻と2人で着の身着のまま飛び出したという近くの男性(88)は「1階のかもいの上まで水が入ってきた」と顔をこわばらせた。

 鹿野川ダムに近い旧肱川町の中心部でも多数の浸水被害が出た。市肱川支所の支所長(58)によると、屋根の上に避難した住民もおり、支所も2階まで水に漬かった。支所長は「(本庁に)応援を求めようと連絡したが、どちらも大変な状況だった」。

 

 支所では8日午後5時ごろ、販売店から提供された愛媛新聞を無料配布。6歳と4歳の子どもと支所を訪れた近くの歯科衛生士の女性(38)は「テレビは見られず、携帯もラジオもつながらない」。近くの男性(65)は「ライフラインの回復の見込みなど、どういう状況でどう対応したらいいのか」と不安げな顔で新聞を持ち帰った。

 

 喜多医師会病院(同市徳森)は8日、同市東大洲に整備中の新病院で行う予定の内覧会を中止した。新病院は肱川支流・矢落川の近くの「二線堤」(高さ11・9メートル)の上にある。病院によると、暫定堤防も二線堤も越えたが「自動ドアに防水シートを張るなどし、床上浸水はしたが1階の1センチ程度で食い止められた」。事務長の男性は「予定通り15日に移転オープンし、18日に外来診療を始めたい」としている。

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