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2018
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第100回全国高校野球大会・第8日

劇的・済美マジック 13―11で星稜下す

2018年8月14日(火)(愛媛新聞)

【星稜―済美】タイブレークの延長13回裏済美無死満塁、矢野が大会史上初の逆転サヨナラ満塁本塁打を放ち、ダイヤモンドを回る=12日、甲子園球場

【星稜―済美】タイブレークの延長13回裏済美無死満塁、矢野が大会史上初の逆転サヨナラ満塁本塁打を放ち、ダイヤモンドを回る=12日、甲子園球場

【星稜―済美】8回裏済美2死一、三塁、政吉が左越えに本塁打を放ち、9―7と逆転する=12日、甲子園球場

【星稜―済美】8回裏済美2死一、三塁、政吉が左越えに本塁打を放ち、9―7と逆転する=12日、甲子園球場

【星稜―済美】タイブレークの延長13回裏済美無死満塁、右翼ポールを直撃した矢野の逆転サヨナラ満塁本塁打に沸く観客席=12日、甲子園球場

【星稜―済美】タイブレークの延長13回裏済美無死満塁、右翼ポールを直撃した矢野の逆転サヨナラ満塁本塁打に沸く観客席=12日、甲子園球場

 第100回全国高校野球選手権大会第8日は12日、甲子園球場で2回戦が行われ、愛媛代表の済美と、二松学舎大付(東東京)浦和学院(南埼玉)、高知商が3回戦に進んだ。

 2年連続出場の済美と2年ぶり出場の星稜(石川)の対戦は、9-9で延長へ。今大会2度目のタイブレークにもつれ込み、9-11の十三回に済美の矢野が大会史上初の逆転サヨナラ満塁本塁打を放ち、13-11で星稜に競り勝った。

 二松学舎大付は、昨夏準優勝の広陵(広島)に5-2で競り勝った。5年ぶり出場の浦和学院は、仙台育英(宮城)に9-0で快勝。12年ぶり出場の高知商は二回に7点を奪い、慶応(北神奈川)を12-6で下した。

 済美の3回戦は16日第3試合(午後1時開始予定)で高知商と対戦する。

 

 第9日は13日、2回戦3試合が行われ、史上初の2度目の春夏連覇を狙う大阪桐蔭(北大阪)と高岡商(富山)近江(滋賀)が3回戦に進んだ。

 大阪桐蔭は、春夏通じて初出場の沖学園(南福岡)を10―4で下した。西谷監督は歴代3位に並ぶ甲子園通算51勝目。

 近江は前橋育英(群馬)に4―3でサヨナラ勝ち。高岡商は佐久長聖(長野)に5―4で勝った。

 

 【評】

 済美は矢野の逆転サヨナラ満塁弾で延長十三回、タイブレークまでもつれた乱打戦を制した。

 9―11の十三回、政吉のバントヒットで無死満塁とすると、矢野が右翼ポール直撃の本塁打を放った。序盤は星稜の先発奥川を打ちあぐねたが、6点を追う八回にリリーフ陣をとらえ、中井、池内のヒットや押し出し死球、武田の内野安打で1点差。続く政吉の3点本塁打で計8得点し逆転に成功した。

 先発山口直は初回につかまり5失点。九回と十三回にも2失点したが、スライダーを巧みに使い分け、13回184球を投げきった。

 

[スコアボード]

【激戦 魂の一発決着】

 済美のリードオフマン矢野が右翼ポール際に放った打球の行方を球場全体が追った。矢野もファウルだと誤解し、一塁手前でいったん立ち止まりバッターボックスへ戻ろうとしたほどぎりぎりの打球。審判のホームランを示すジェスチャーを見た矢野は、再び勢いよく走りだした。

 互いに2桁得点を奪い合い、延長タイブレークの激戦。終止符を打ったのは、1年間積み重ねてきた努力を信じて「気持ちで打った」という矢野の一発。100回を迎えた全国選手権大会で史上初となる逆転サヨナラ満塁本塁打に結実した。

 厳しい試合だった。初回に5点を先制され、七回までに6点差をつけられたが、チームに諦めムードはなかった。八回、武田の2点タイムリーや政吉の3点本塁打など長短6安打を集め、8得点で逆転に成功した。

 しかし九回に同点に追い付かれ、延長十二回の1死満塁のチャンスも連続三振に打ち取られ逸機。無死一、二塁で始まるタイブレークに突入した十三回には2点勝ち越しを許した。球場が一投一打にどよめく緊迫した雰囲気に包まれる中、裏の攻撃で先頭政吉が三塁方向に絶妙なボールを転がし、無死満塁と好機を広げた。

 ここで打席に立った矢野は、初戦で4安打と活躍。「悪くないがベストではない」と話したこの日は、6打数1安打にとどまっていた。それでも愛媛大会前から延長戦など追い込まれた状況を想定した「サドンデス」と呼ばれる練習で精神的な強さを磨き、この試合に向けても相手投手対策やフォームの確認を入念に行ってきた。あとは「やってきたことを信じるだけ」。

 カウント1―1から3連続ファウルの後、真ん中低めの変化球をとらえた打球が右翼のポールに当たると、三塁側アルプススタンドを大歓声が包んだ。お立ち台で「入ってくれたのはついていると思う」とはにかんだヒーローの一振りで昨夏の成績に肩を並べた済美ナイン。次戦はベスト8を懸けて高知商との四国対決に挑む。

 

【8回殊勲の逆転3ラン 6点差跳ね返す】

 甲子園の浜風に乗った大飛球は、長い、長い滞空時間を経て左翼スタンドへ消えた―。

 1―7の八回、逆転の3点本塁打を放った9番政吉。公式戦初ホームランで、序盤の劣勢をひっくり返す大仕事をやってのけた。

 5点を返してなおも2死一、三塁のチャンスで、政吉がこの回2度目の打席に入った。球場全体から大声援が送られる中、外角高めの2球目を鋭く振り切ってスタンドまで運んだ。土壇場で飛び出した逆転弾にも、本人は「頭が真っ白。自分の感触ではレフトフライだったので、まさか入るとは」と驚いたという。

 ダイヤモンドを1周してホームインすると、笑顔の仲間に迎えられてようやく実感が湧いた。「この舞台でホームランが打てるとは考えもしなかった。想像以上の力を出せた」と笑顔で振り返った。

 この試合4安打と活躍した政吉だが「山口直のピッチングが流れを呼んでくれた。彼を楽にしたかった」と、粘投したエースへの感謝を口にした。約3時間の熱戦に「こんな試合は一生に一度。経験できて楽しかった」と力強く語った。

 

▽2回戦 星稜―済美(13時42分、42000人)

123456789-
星稜(石川)501010002-
済美(愛媛)001000080-
10111213-----
星稜(石川)000211-----
済美(愛媛)0004X13-----

(延長13回、13回からタイブレーク)

▽本塁打 政吉1号③(寺西)、矢野1号④(寺沢)

▽三塁打 南保

▽二塁打 竹谷、山瀬、政吉、鯰田、芦谷

▽犠打 佐々井、奥川、矢野2、伊藤2

▽盗塁 東海林(1)

▽失策 内山、中井

▽暴投 奥川、山口直3 

▽試合時間 2時間55分(中断2分)

 

◆辛抱強い攻撃 奏功◆

 【済美・中矢太監督の話】苦しい試合になると思っていた。諦めずに1点ずつ、辛抱強くランナーをためた攻撃がうまくつながってよかった。(死球を受けた先発の)山口直は少し心配したが、最後までよく投げてくれた。

 

◆次も泥くさく戦う◆

 【済美・池内優一主将の話】ここまで打つチームではなく、乱打戦になるとは思っていなかったが、試合に応じた野球ができた。6点差なら何とか返せると考えていた。次も自分たちらしく粘り強く、泥くさく戦う。

 

◆過去最多の投球数◆

 【済美・山口直投手】(13回184球で完投)「過去最多の投球数だった。次戦で投げられなくなったとしても、マウンドを降りたくなかった。立ち上がりに高めのボールが多かったので、調整していきたい」

 

◆一戦必勝で頑張る◆

 【済美・中井遊撃手】(1点目の適時打を含む2安打2打点)「3回に1点を取ってチームの雰囲気が変わった。次戦は守備をしっかりとこなし、昨年の先輩の成績(ベスト16)を超えられるよう、一戦必勝で頑張る」

 

◆13回先頭 痛かった◆

 【星稜・林和成監督の話】紙一重のゲーム。全力を出し切ったので勝ちたかったが、選手はよく頑張った。9回まではプラン通り。中継ぎ陣も踏ん張ってくれたが、(延長13回裏に)先頭(打者)を出したのが痛かった。

 

◆雰囲気にのまれた◆

 【星稜・竹谷理央主将の話】チームに甘い気持ちがあり、終盤に追い付かれる展開になった。タイブレークも楽しみながら(2点を奪った)13回には底力を発揮できたが、その後は会場の雰囲気にのまれてしまった。

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