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愛媛新聞ONLINE

2020
78日()

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Discover Ehime~歩いて巡る故郷の絶景

第9回 笠松山(かさまつやま、今治市)

2019年9月3日(火)(愛媛新聞ONLINE)

山頂の観音堂前からの眺め。絶景と海から吹き上げる風が大変気持ちいい

山頂の観音堂前からの眺め。絶景と海から吹き上げる風が大変気持ちいい

麓からの笠松山の眺め。緑が薄く、ところどころ表土があらわになっている

麓からの笠松山の眺め。緑が薄く、ところどころ表土があらわになっている

野々瀬古墳群の中でも最大の七間塚古墳は県指定史跡になっている

野々瀬古墳群の中でも最大の七間塚古墳は県指定史跡になっている

山頂が近づくにつれ道は緩やかになり、爽快なトレッキングが楽しめる

山頂が近づくにつれ道は緩やかになり、爽快なトレッキングが楽しめる

文・写真−忠政啓文

 

 今治市中心部から南へ約10km。今治市朝倉地区ののどかな田園風景の中に、大きく裾野を広げた、美しい山容の低山が現れる。笠松山。この山の頂上が今回の旅の目的地だ。今治市役所朝倉支所前でバスを降り、トレッキングをスタートする。支所横を流れる頓田川を渡り、まっすぐ南東に進むと、広々とした田畑の先に、はっきりと笠松山の姿を目視できる。初めて訪れる人でも道に迷うこともなく安心だ。

 朝倉支所から約1km。東予福祉会朝倉作業所を過ぎると、「野々瀬古墳群」と書かれた看板が目に入る。ここ朝倉地区には、古墳時代後期の群集墳が10カ所以上あるが、中でも野々瀬古墳群は県内最大規模の群集墳。一帯には円墳が点在しており、その数の多さにはただただ驚くばかりだ。

 野々瀬古墳群を過ぎると三六九寺という寺があり、その少し先に登山道案内板が立つ。ここが笠松山の登山口だ。案内板は二股に分かれる登山ルートの分岐点に立っており、今回は右ルートを選択。左手に砂防ダムを眺めながら登り始める。少し進むと、道は雑木林の中へと入っていくが、それも一瞬。少し登ると山の地肌がむき出しとなった斜面に出る。これは2008年に発生した山火事によって作りだされた風景。しかし足元には上へと背を伸ばす松の幼木や、しっかりと根を広げるシダ類の姿があり、緑の山へと再生を続ける自然の力強さを実感できる。

 登山口から歩を進めること約20分。西側斜面からの登山ルートとの合流点にたどり着く。ここからは南へと進路を変え山頂を目指す。尾根筋を歩きつつ、西に目を向ければ、眼下に広がる朝倉地区の田園風景とその背後にそびえる高縄山系。東を眺めれば青くきらめく燧灘。振り返れば今治市中心部の街並みと、360度の大パノラマ。まるで空を舞う鳥のような気分を味わいつつ、尾根筋を歩くこと約20分でゴールの山頂に到着だ。

 ここ笠松山の山頂部は中世城郭、笠松山城跡。尾根で繋がる、南の世田山(標高339m)山頂の世田山城跡とともに、南北朝の戦いの舞台となった場所だ。当時、笠松山城主だった南朝方の武将、篠塚重弘は、1342年、北朝方の細川頼春の大軍に攻められた際、群がる敵中を突破。その武勇は軍記物語『太平記』に描かれたほどだ。しかし、戦乱の時代は遥か昔。現在、山頂には小さな観音堂が安置されているだけで、穏やかな時が流れる。

 お堂の傍らに立ち、殿様気分で眼下を見下ろせば、今治平野の背後に広がる来島海峡の見事な多島美。吹き上げてくる清々しい潮風を浴びつつ、ひとり眺める歴史ロマンに満ち溢れた山の絶景は、ただただ感動の一言だ。

 

【 笠松山(今治市)】

 

 住所:今治市朝倉上

 電話:0898(56)2500(今治市役所朝倉支所)

 距離:約3km

 所要時間:約90分

注意事項: 日陰が少ないので、日焼け・暑さ対策を万全に。

 

 

【ワンポイントアドバイス】

 

 

 

 旅行者血栓症とは聞きなれない言葉かもしれないが、「エコノミークラス症候群」と言えばピンとくる読者も多いだろう。かつてはエコノミークラス症候群と呼ばれていたが、飛行機に限らず、自動車や電車内等でも発症することから、現在では「旅行者血栓症」と呼ばれている。この病気は、長時間座ったままの姿勢を続けることで、脚の血流が悪化し、静脈にできた血栓が、動き出した後に血流に乗って肺へ移動。肺動脈を塞ぎ、呼吸困難を起こすものだ。つまり「旅行者」と付くが、長時間座り続ける生活習慣でも起こりうるもので、誰しもが日ごろから気をつけなければならない。

 さて、旅行者血栓症の予防のために気をつけなければならない一番のポイントは、水分補給だ。水分不足になると血液の粘性が高まり、血栓が出来やすくなる。特に脱水症状に陥る危険性が高まる夏は要注意。日ごろから水分をこまめにとって、脱水状態にならないように心がけよう。

 そして、予防のために重要なポイントがもう一つ。それは「足を動かす」こと。1~2時間に一度は席を立って歩いたり、軽い屈伸運動をするだけでも予防効果大。また、旅行者血栓症予防に効果的な座ってできるエクササイズを次に紹介するので、長時間移動やデスクワークの合間に実践しよう。

 

この記事は、スポーツマガジンE-dge2019年7・8月号に掲載しています。

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