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夢への航海 FC今治J3参入へ

<3>小野サッカー 勝利への強い心 種まく

2019年12月20日(金)(愛媛新聞)

ホームでJ3昇格を決め、笑顔を見せる小野剛監督=11月10日、夢スタ

ホームでJ3昇格を決め、笑顔を見せる小野剛監督=11月10日、夢スタ

 J3昇格という大仕事を成し遂げ、「僕も新たなチャレンジに行く」と今季限りでクラブを去る小野剛監督。指揮官は今季をどう振り返り、何を残したかったのか。

 

 

 

 「選手たちがどうやったら輝き、足し算をしてチームが一番大きくなるのか」。選手を自らの戦術に当てはめて考えるのではなく、選手の個性を生かすための戦術を考える。それが日本サッカー協会技術委員長や、J1広島、J2熊本の監督を歴任した小野監督の哲学だ。

 

 今季就任したFC今治でも、キャンプからさまざまな選手の組み合わせを試し、入念にチームづくりに取り組んで開幕を迎えた。しかし初挑戦の日本フットボールリーグ(JFL)で待っていたのは手痛い洗礼だった。

 

 開幕戦のFC大阪戦。昨季年間2位の相手は、徹底してロングボールをDF裏に蹴り込むシンプルなサッカーを貫き、中盤の組み立てを重視するFC今治は全く攻撃の形をつくれずスコアレスドロー。「Jリーグだと選手のプライドがあってやりづらいようなことを、JFLでは徹底してくる。やってみて初めて分かった」と打ちのめされた。

 

 その後もロングボールを多用する相手に苦戦した。「ああいうサッカーを想定して、最初にしっかりと対応できなかったことが響いた。特に後半戦は互いに特長を封じ込めるような戦いになるため、同じように徹底してくる相手が多かった」と振り返る。

 

 今季の通算成績は13勝12分け5敗。引き分けの多さが目を引く。「外から見ると『負けないサッカー』だったかもしれないが、全ての試合で勝ち点3を取りにいった」と強調。負けないことでプレーへの責任感が選手に根付き、「負けそうな試合でも踏ん張って引き分けに持ち込んだ」と評価する。

 

 「どんなときも得点を狙い、戦う集団に成長する」をチームの根幹として掲げ、選手起用では内村圭宏や橋本英郎らベテランが出場機会を多く得た。一方、今季加入の高卒選手が試合でアピールする機会は限られた。「若手にどう切り替えるかは頭にあったが、練習に対する姿勢、パフォーマンスともベテランが良かった。そこを無視して自分の期待感だけで選ぶわけにはいかない」

 

 Jの舞台へ導きながら退任を決断した理由を「選手とチーム、今治市に愛着はあるが、来季はより将来を考えてじっくりやらないといけない。前々からオファーを受けている別の仕事もあり、バトンタッチするならこのタイミングしかなかった」と明かす。

 

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