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愛媛新聞ONLINE

2020
75日()

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Discover Ehime~歩いて巡る故郷の絶景

第11回 女子岬(めっこみさき)精錬所跡(伊方町)

2020年1月1日(水)(愛媛新聞ONLINE)

岬の先端付近に点在する女子岬精錬所の遺構。明治期の産業遺産が手つかずのまま残っていることに驚く

岬の先端付近に点在する女子岬精錬所の遺構。明治期の産業遺産が手つかずのまま残っていることに驚く

スタート地点の九町漁港公園となりの漁港沿いを歩く。潮の香りに心癒やされる

スタート地点の九町漁港公園となりの漁港沿いを歩く。潮の香りに心癒やされる

コース途中から眺める女子岬。先端の小山を顔、真ん中の2つの小山を胸と見ると、あおむけに寝転がる女性に見える

コース途中から眺める女子岬。先端の小山を顔、真ん中の2つの小山を胸と見ると、あおむけに寝転がる女性に見える

灯台の立つ小山の麓から海岸に降りると、精錬所跡の残骸が波打ち際に残っている

灯台の立つ小山の麓から海岸に降りると、精錬所跡の残骸が波打ち際に残っている

文・写真−忠政啓文

 

 これまでこの企画で紹介してきた絶景は、主に自然が作りだした景色だったが、今回は少々毛色を変えて、自然と歴史が融合して作りだされた景色を紹介したい。最近時々耳にするようになった「近代化産業遺産」。幕末・維新から明治、大正、昭和にかけて、西洋の知識や技術を取り入れながら近代化していった過程を今に伝える建造物等のことを近代化産業遺産と言う。

 愛媛県で最も有名な近代化産業遺産と言えば、何といっても「東洋のマチュピチュ」の異名を持つ別子銅山だが、今回紹介するスポットは、さにあらず。場所は伊方町。その名は「女子岬精錬所」。女子と書いて「めっこ」と読む。別子と同じ銅関連施設だが、規模は比較にならないほど小さい。しかし、その秘境感は一見の価値あり。「南予のマチュピチュ」と言っても過言ではない神秘的な風景を求めて、晴天の佐田岬メロディーラインを西へ向かった。

 松山から車を走らせること約90分。到着したのは、四国電力伊方原子力発電所がある伊方町九町。発電所は瀬戸内海に面しているが、今回の旅のスタート地点は、その反対側、宇和海に面した九町漁港だ。漁港から海岸に沿うように道路を歩く。九町の集落を抜けるとすぐに緩やかな坂道に変わり、海を眺めながら、ゆっくりした足取りで登っていくと、佐田岬の稜線に並び立つ風力発電の風車が見えてくる。

 そして、歩き初めから約2㎞で標高およそ100m、このルートの最高点に到達。南に目を向けると、今回の目的地、女子岬の姿をはっきり目にすることができる。岬の形が女性の姿に似ていることに由来するそうだが、先端の小山を頭、その手前の2つのピークを胸と見ると、確かに横たわる女性のようだ。

 岬を目視で確認してから200mほど進むと、女子岬遊歩道入口に到着。深い森の中へと続く、高低差約90mの遊歩道はなかなか歩き甲斐がある。木々の隙間から聞こえてくる潮騒に耳を傾けながら、岬先端の灯台を目指すと、道中の森の中のあちこちに、まるで古代遺跡のような石積み構造物が出現する。

 これは、明治時代に稼働していた女子精錬所の遺構で、銅鉱石を焙焼する焼鉱炉の跡。そして、森の中から一歩海岸に出ると、放置されたレンガ積み構造物や、からみと言われる銅の製錬滓などが波打ち際に無造作に散らばっている。木々に呑み込まれ、波風にさらされて、時の経過とともに朽ちていく精錬所と、光り輝く宇和海とのコントラスト。そこには、自然と人間、そして時の経過が絡み合って作りだされた侘び寂びの世界がある。

 知る人ぞ知る、女子岬の近代化産業遺産は、心静かに感傷に浸りたい、これからの季節にお薦めの絶景スポットだ。

 

【女子岬(めっこみさき)精錬所跡(伊方町)】

 

 住所:伊方町九町

 電話:0894(38)0211(伊方町役場産業課観光商工室)

 距離:約3㎞

 所要時間:約80分

注意事項:給水や食べ物の準備、お手洗いはトレッキング開始前に港周辺で済ませておこう。遊歩道入口付近にも駐車スペースあり。

 

【ワンポイントアドバイス】

 

 秋から冬にかけては、運動会やマラソン大会など、年齢問わずスポーツをする機会が増える季節。普段運動習慣のない人が急に身体を動かして怪我をした…という話を頻繁に聞くようになる季節でもある。怪我を予防するために運動前にストレッチをするということはよくご存じだろうが、そのストレッチには大きく分けて2種類あることをご存じだろうか?

 ひとつ目のストレッチは「静的ストレッチ」と言われるもので、静止した状態で反動をつけずに筋肉を伸ばす、一般的によく知られたものだ。そして、もう一つが、動きながら行う「動的ストレッチ」。ラジオ体操などもこれにあたるが、動的ストレッチは関節可動域の向上のほか、静的ストレッチとは異なり、神経と筋肉の連動性や、筋肉の収縮スピードを高めることから、運動パフォーマンスの向上が期待でき、最近では運動時のウォーミングアップでは、動的ストレッチが推奨されるようになってきている。しかし、同時に、実施する際には注意が必要。動きながら行うストレッチであるため、無理矢理大きく動かしたり、反動をつけすぎたりすると、筋肉を損傷することも。くれぐれも実施の際は無理せず、筋肉や関節に心地よい伸びを感じる範囲で、適度に動かすことを心がけよう。

 

この記事は、スポーツマガジンE-dge2019年11・12月号に掲載しています。

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