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愛媛新聞ONLINE

2020
75日()

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Discover Ehime~歩いて巡る故郷の絶景

第12回 立石山(たていしやま、上島町)

2020年3月13日(金)(愛媛新聞ONLINE)

山頂にある古代遺跡、磐座。テーブル上の巨石の上で、祭祀が行われていたのかもしれない

山頂にある古代遺跡、磐座。テーブル上の巨石の上で、祭祀が行われていたのかもしれない

立石港の港務所を出ると北地下部を加えると高さ7mにもなるメンヒルが、島外から運ばれてきたというから驚きだ

立石港の港務所を出ると北地下部を加えると高さ7mにもなるメンヒルが、島外から運ばれてきたというから驚きだ

地下部を加えると高さ7mにもなるメンヒルが、島外から運ばれてきたというから驚きだ

地下部を加えると高さ7mにもなるメンヒルが、島外から運ばれてきたというから驚きだ

山頂の磐座から東を見ると、左手に因島の町並み、奥には弓削島が一望できる

山頂の磐座から東を見ると、左手に因島の町並み、奥には弓削島が一望できる

文・写真−忠政啓文

 

 「旦」は、地平線や水平線から登る太陽を表した文字だ。一年の最初の朝を元旦というが、この言葉に、日本人が太陽に抱く特別な思いが感じられる。ちなみに、元旦に日の出を拝むのは、無病息災や豊作を司る歳神様が、初日の出と共に降臨すると考えたからだ。また、皇祖神、天照大神が太陽神であることからすると、日本人の太陽信仰は古代から続いてきたのだろう。

 瀬戸内海のほぼ中央、広島県境に浮かぶ生名島。この島の最高峰、立石山に、そんな古代信仰の面影を現代に伝える重要な遺跡がある。初日の出には少々早かったが、絶景と古代ロマンを求めて、一路、しまなみ海道を北へ向かった。

 生名島へは、尾道市因島の土生港からフェリーで渡る。乗船時間はわずか3分。下船したらすぐにトレッキング開始だ。まず港の北西約300mにある三秀園へ。ここは、明治から昭和期に活躍した、因島出身の女性実業家、麻生イトが私財を投じて造園した日本庭園。園内を散策すべく、入口の鳥居をくぐると、目の前に高さ約5m、周囲20mの巨石が現れる。メンヒルと呼ばれるこの巨石は弥生時代の遺物。神宿る石として信仰対象になっていたそうだが、島外から運ばれてきたというから驚きだ。いったいなぜここに安置されたのか? 理由は定かではないが、神秘的な力を感じるのは確かだ。

 メンヒルを後にし、庭園背後にそびえる立石山の登山道へ。急峻な坂道を上ると、中腹に石製の五重塔、道中には点々と島四国の地蔵尊が安置されており、今なお、山全体が地域の人々の信仰の拠り所になっていることがわかる。古代から今日に至る信仰の歴史に思いを馳せながら登り続けること約30分。パッと視界が開けると、低木に囲まれた山頂広場に到着だ。

 一帯には平らな巨石が点在し、何やら不思議な雰囲気を醸し出している。それもそのはず。この巨石群は磐座と呼ばれる古代祭祀の場。1975年の文部省調査で大量の弥生式土器や石器などが出土。弥生時代中期の倭国大乱と関連のある極めて重要な文化財と考えられている。倭国大乱といえば邪馬台国や卑弥呼の時代の出来事。古代の人々はこの山にただならぬパワーを感じていたのだろう。

 磐座の上から眼下を見渡せば、陽射しに照らされて光り輝く瀬戸内海。ここからの日の出の眺めが絶景なのは想像に難くない。きっと古代人は磐座から朝日に向かって祈りを捧げたのだろう。そんな古代の人々に倣い、少し早いが私も新年の祈りを捧げた。

 いよいよ、東京五輪開催の年。日本の選手たちが活躍して、東京の空にたくさん日の丸が掲げられますように! 2020年はたくさんの「日の出」を拝むことになりそうだ。

 

【立石山(上島町)】

 

 住所:上島町生名立石山

 電話:0897(72)9277(上島町観光協会)

 距離:約1.2㎞

 所要時間:約30分

注意事項:給水準備、お手洗いはトレッキング開始前に港周辺で済ませておこう。

 

【ワンポイントアドバイス】

 

 健康のため、体力向上のため、毎日コツコツ歩いている人も多いだろう。ウォーキングは、誰でもできる最も身近な運動だが、あまりにも簡単なため、特に何も意識することなく歩いている人がほとんど。しかし、毎日同じ時間運動するなら、より多くの効果を得たいもの。忙しい日々、限られた時間でより健康になるために、「正しいフォーム」を身に付けよう。

 正しいフォームで歩くために、まず意識したいのは『姿勢』だ。まずはその場で真っすぐ立ってみよう。「真っすぐ立つ」とは横から見た際に、耳・肩・骨盤・膝・くるぶしが一直線にならんでいる状態。歩く時も姿勢を維持しながら歩き続けることが重要だが、前に進んでいくと、どうしても体が前に倒れ、背筋が曲がってくる。姿勢を維持しながら歩き続けるのは意外と難しい。

 そこで実践していただきたいのが『腕振り』だ。腕振りは、肘を身体の後方にしっかり引くイメージで大きく振る。こうすると、自然と上半身が起き上がり、背筋を伸ばした姿勢をキープしながら歩くことができる。また、肘をしっかり引くことで、肩甲骨が大きく動き、体幹部のひねりが生まれ、骨盤が自然と動き、歩幅が広がる。腕の振り方を変えるだけで、姿勢はもちろん、全身の筋肉をバランスよく使いながら歩くことができるようになる。ウォーキングの質が格段に高まるので、ぜひ実践していただきたい。

 

この記事は、スポーツマガジンE-dge2020年1・2月号に掲載しています。

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