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山瀬理恵子 アス飯コラム&レシピ紹介

⑭松山長なす ナシのドレッシングあえ 試合後のリラックスに

2020年9月26日(土)(愛媛新聞)

 

 アスリートに必要な栄養素を身近な食材でバランスよく取り入れる「アス飯」。提唱者の料理研究家、山瀬理恵子さんが毎月1回、愛媛の農林水産物の産地を訪ね、旬の献立を考案します。14回目は松山長なすをアレンジ。

 

 

 

 「一富士、二鷹(たか)、三茄子(なすび)」。初夢で見ると縁起が良いとされることわざのゆえんは諸説ありますが、富士は日本一高い山で末広がりに、鷹は力強い鳥で物事が上向きに、茄子は「成し遂げる」を意味すると伝えられています。

 

 古くから松山城が見える範囲が栽培の適地とされ、長さ40センチを誇る伝統野菜のナス「松山長なす」は、じか火で香ばしく焼き上げて皮をむき、とろみのついた果肉にポン酢をふりかけるのが定番の食べ方。しかし、皮の薄さや肉質のきめ細やかさ、フルーティーで甘く、みずみずしい口当たりを考慮すると、紫紺色の皮に含まれる抗酸化力が抜群の色素ナスニンを一緒に食した方が体にとってのお得感がいっぱいです。

 

 ナスには近年、神経伝達物質コリンエステルが大量に含まれていることが分かり、交感神経の活動を抑制してアスリートの試合後の高ぶった気持ちをリラックスさせたり、血圧を低下させたりする作用も。大葉、梅干し、ショウガは解毒や消炎に効果的。疲労回復の定番、豚肉とニンニクを活用し、仕上げに秋の味覚のナシをたっぷり加えれば、驚きのハーモニーが開花することでしょう。

 

 

 

【ハーフタイム】

 

 色なき風。鼻先まで届くキンモクセイの甘い香りに含まれるベータイオノンとアルファイオノン。20代のころ、大けがを繰り返し何度も選手生命の窮地に立たされたアスリートの夫を救うため、無我夢中で植物化学を学びました。

 

 嗅覚の最大の特徴は、他の五感とは異なり、ダイレクトに記憶や情動、食欲などの本能をつかさどる大脳辺縁系に伝えられること。さらに視床下部に伝達されて体温や睡眠、ホルモン分泌、免疫機能のバランスを調整します。

 

 当初は香りをスポーツアロママッサージによる痛みの緩和ケアに利用していましたが、今では試合前の緊張緩和や集中力の保持、睡眠導入などさまざまなシチュエーションでのコンディショニングケアに不可欠な存在に。21年にもわたる夫の現役生活を支え、レシピのアイデア発掘にも役立っています。

 

 

 

【やませ・りえこ】

 

 アスリートのための「アス飯」を考案する料理研究家。夫は愛媛FCの山瀬功治さん。松山市在住。

 

    材料2人

    松山長なす
    1本
    豚もも肉
    200グラム
    大葉
    3枚
    梅干し
    2個
    ニンニク
    1片

    調味料

    料理酒
    大さじ2
    黒酢、しょうゆ
    各大さじ1
    オリーブ油
    適量

    ドレッシング

    ナシ
    1個
    新ショウガ
    1片
    しょうゆ(ナシの大きさに応じて)
    大さじ2程度

    フライパンにスライスしたニンニク、オリーブ油を入れて火にかけ、香りが立ったら乱切りナスと一口大に切った豚もも肉を入れ、ナスが軟らかくなるまで炒める。

    ①に種を取り外し、包丁でたたいた梅干しを全体になじませたら料理酒をふって火を強め、細かく刻んだ大葉、黒酢、しょうゆを加えてさっと炒め火を止める。

    皮をむいてすりおろしたナシと新ショウガにしょうゆを加えてドレッシングを作り、②を絡ませる。

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