松山の歯科医師・西岡さん考案
眼鏡とマスク 使用2通りのフェースシールド 装着したまま飲食も
2020年10月22日(木)(愛媛新聞)
新型コロナウイルスの感染対策に役立ててもらおうと、松山市千舟町1丁目の歯科医師、西岡信治さん(58)が眼鏡とマスクに装着して1枚で2通りの使い方ができるフェースシールドを考案し、県歯科医師会のホームページ(HP)で公開している。眼鏡に装着した場合は、着けたままで食事や水分補給ができるよう試作を重ねた。西岡さんは「冠婚葬祭やイベント会場、公共の交通機関を利用する際などに使ってほしい」と話している。
考案したのはA4サイズのフィルム1枚を使い、上部の左右それぞれに2本の切れ込み(6センチと7センチ)を入れる方法。一つ目の装着方法は切れ込みに眼鏡の柄を通す。柄の部分が支点になり可動域が生まれることで、食事ができたり、ペットボトルなどで押し上げればシールドに直接触れずに水分補給ができたりするという。二つ目はシールドを上下逆さまにして下部にきた切れ込みにマスクのひもを通して、顔全体をカバーする。実用新案出願中。
西岡さんは4月、マスクのひもを通すシールドの作り方を県歯科医師会のHPで公開。コロナ下での生活を送る中で熱中症対策の必要性や冠婚葬祭の参加自粛が続く現状をニュースなどで見聞きして、シールドをさらに役立てられるよう改良を重ねた。西岡さんは「当初、感染リスクが高いと言われていた歯科診療を通じた歯科関係者と患者間での感染は現在も確認されていない。感染回避行動に加え、マスクやシールドで対策を徹底すればリスクを減らすことができると実感している」。