発信!南宇和高校生記者
丹精した愛南ゴールド マーマレードに結実
2020年11月1日(日)(愛媛新聞)



マーマレードのラベル貼りに精を出す南宇和高校農業科の生徒と、瓶詰めされた商品

マーマレードのラベル貼りに精を出す南宇和高校農業科の生徒と、瓶詰めされた商品
南宇和高校の農業科の生徒が、地元特産の河内晩かん「愛南ゴールド」を使ったマーマレードを作り始めて5年。改善を重ねて消費者に提供しているほか、町の菓子店とコラボして新商品が誕生するなど活動の幅を広げている。
マーマレードには農業科の活動の全てが詰まっている。果実の栽培から収穫、加工まで生徒が手がける。栽培では、世界で普及する農産物の生産工程管理に関する国際規格「グローバルGAP」の認証を取得して3年目。製造工程では、食品衛生管理基準「HACCP(ハサップ)」に基づいて作っている。
商品は昨年、八幡浜市で開催されたマーマレード世界大会のアマチュア部門で銀賞を受賞するなど高い評価を得ている。
加工を担当するのは農業科加工班。2年の小林千桜さん(17)は「愛南ゴールドの色の美しさを守るため、煮詰める時間を工夫した。約9時間と長くかかった」と苦労を明かし、かき氷やヨーグルトにソースとしてかける食べ方を薦める。
メンバーは8月上旬、同校の食品加工室でマーマレードのラベル貼りをした。昨年はミカンの果実を描いていたが、今年は前を向いて頑張る南高生の姿をイメージし、消費者に手に取ってもらいやすく工夫したという。
マーマレード以外の商品作りにも取り組んでいる。1学期はジャムやかき氷のシロップ、3学期はパンやマドレーヌなど焼き菓子で、イベントやスーパーの店頭で販売する。
2年の菅原こころさん(17)は「パンやジャム作りなどとともに、来年のマーマレードコンテストに向けて改良などの活動を頑張っていきたい」と張り切っている。


【目線】
【報道部文芸班】
驚いたのは少人数での作業だ。わずか8人で150近くの商品をラベル貼りから梱包(こんぽう)までしていた。校内でも知らないことがあり今回、さまざまなことが分かりいい体験をした。(桐)
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タイトルカットは松山南高砥部分校デザイン科制作。高校生記者の活動は愛顔(えがお)スポーツ応援アプリ(愛媛新聞ONLINEアプリ)で随時更新。