発信!松山盲学校高校生記者
点字ブロック理解を PTAや生徒が訴え
2020年11月15日(日)(愛媛新聞)



白杖と足の裏で2種類の点字ブロックを確認しながら歩く松山盲学校の生徒

白杖と足の裏で2種類の点字ブロックを確認しながら歩く松山盲学校の生徒
松山盲学校のPTAは、児童生徒が安全に歩行できるように、点字ブロックの役割と大切さを啓発する街頭キャンペーンに取り組んできた。しかし、今年は新型コロナウイルスの影響で活動が中止に-。そこであらためて、点字ブロックの現状や啓発活動に込めた思いを紹介する。
点字ブロックは、視覚障害者を安全に誘導するために道路などに設置。線状と点状の2種類あり、線状は「誘導ブロック」で進行方向を示す。点状は「警告ブロック」で危険な場所や一時停止が必要な場所、建物の位置を示す。
盲学校では「自立活動」という授業で、白杖(はくじょう)を使って点字ブロックを歩く練習をしている。本校の矢野繁樹教諭(44)は「ブロックが摩耗したり、剥がれたり、自転車や車などが置かれていたりして危険な場合もある」と指摘する。
キャンペーンは2016年から開始。保護者や教員、高等部普通科の生徒らが近隣のスーパーの入り口に立ち、点字ブロックへの理解を呼びかけている。
街中は随分バリアフリー化が進んでいるが、点字ブロックのない道路も多い。今年8月、県内の道路工事業者が工事現場の歩道で視覚障害者を安全に誘導するためのマニュアルを作成するなど少しずつ理解が広まっている。
PTA会長の石丸文子さん(43)は「点字ブロックは見えない人、見えにくい人の大事な道しるべであり、大切な目であることを知ってほしい」と訴えている。


【目線】
【高等部普通科】
以前、点字ブロックを歩いた時、自転車がベルを鳴らしてくれ安全に通行できた。支援される人と支援する側の思いやりが大切だと感じた。相互理解が心の壁をなくすことにつながると思う。(S)
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タイトルカットは松山南高砥部分校デザイン科制作。高校生記者の活動は愛顔(えがお)スポーツ応援アプリ(愛媛新聞ONLINEアプリ)で随時更新。