J3第28節・18日
FC今治、要の一戦制す アウェー熊本戦 2―1 レオミネイロ豪快2G
2020年11月19日(木)(愛媛新聞)
明治安田J3リーグは18日、第28節9試合を行い、FC今治は熊本市のえがお健康スタジアムで熊本と対戦し、2-1で競り勝った。通算成績は12勝10分け6敗(勝ち点46)。順位は6位のままだが、J2昇格圏の2位長野との勝ち点差を3に縮めた。
FC今治は前半、レオミネイロが2得点。リードを守り切った。
無敗の首位秋田がG大阪U―23に2―0で快勝し、勝ち点68として6試合を残して優勝を決めた。来季は初のJ2に昇格する。2位の長野が鳥取に敗れて勝ち点差が19に開き、逆転の可能性がなくなった。16位の讃岐は鹿児島に1―2で競り負けた。
FC今治は次節、22日午後1時から、ありがとうサービス.夢スタジアムで福島と対戦する。
【評】FC今治はレオミネイロの2ゴールで難敵を下した。
試合開始直後から熊本に攻め込まれ、何度もシュートを浴びるも、修行がファインセーブを連発。すると34分、玉城のシュートのこぼれ球をレオミネイロが押し込み先制、39分にはCKを頭で合わせた。後半は熊本の反撃を1点に抑え、逃げ切った。
[オーレ]
【粘った守り 猛攻耐え抜く】
J2昇格を争う3位熊本との重要な一戦。相手の猛攻を最後まで耐え抜いて2―1で競り勝つと、ピッチ上の選手は雄たけびを上げ、ベンチではサブメンバー、コーチ陣の喜びの輪が広がった。
試合開始直後から苦しい展開となった。熊本はいい距離感を保ちながらボールを保持し、シンプルにゴール前へ次々とクロスを供給し続けた。これに対して「我慢の展開は予想していた」と、けがからの復帰戦となった園田。「ラインを下げすぎないこと、自陣のペナルティーエリアに入らないことを意識した」と粘り強い守りを展開し、千載一遇のチャンスを待った。
DF陣の忍耐が結実したのが前半34分。福田のパスカットから一気にゴール前に持ち込むと、玉城のシュートはバーを直撃。しかし、レオミネイロが跳ね返りを右足ボレーで豪快に蹴り込んだ。「簡単なようで難しい。集中して打った」と、うれしい移籍後初ゴールで流れを呼び込んだ。
直後の39分には、CKを相手にマークされながら頭で押し込み2点目。「首が伸びたような感覚だった」とおどけながらも「チームのコンビネーションで、私にボールを届けてくれたことに感謝したい」と笑顔を見せた。
7月のホーム開幕戦で熊本に0―1で敗れてから約4カ月。園田は「今は誰が出ても結果を残すいい状態。積み上げてきたものが勝利に結びついている」とチームの成熟を実感。試合後の歓喜は「みんなが熊本戦の重要性を意識していたから」としつつも、あくまで「今日は今日、次は次。謙虚に目の前の試合を大切にしたい。まずは福島戦に向けていい準備をする」と気の緩みはなかった。