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いっしょに読もう!コンクール 愛媛県内の受賞者発表 

2020年12月15日(火)(愛媛新聞)

 日本新聞協会は14日、家族や友人と新聞を読み、話し合った感想や意見を募った第11回「いっしょに読もう!新聞コンクール」の最優秀賞に、京都アニメーション放火殺人事件の連載記事を題材にした高知県の私立土佐中3年三浦友愛さん(15)ら3人を選んだと発表した。国内外の小中高校生らから計5万7977点の応募があった。

 

 優秀賞に30人、奨励賞に120人を選んだ。団体応募432校の中から、優秀学校賞に15校、学校奨励賞に158校を選定した。愛媛からは、優秀賞に大洲市大洲小5年児玉凜子さん(11)が選ばれた。児玉さんは2017年、18年の奨励賞に続き3度目の受賞。奨励賞には四国中央市川之江高2年石村優弥さん(17)、同校2年大広千夏さん(17)、同校1年曽我部葵さん(16)、松山市新田高1年岡部秋月さん(16)。学校奨励賞に川之江高(四国中央市)、吉田高(宇和島市)、菊間中学校(今治市)が選ばれた。

 

 19日に予定していた横浜市のニュースパーク(日本新聞博物館)での表彰式は、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い中止とした。

 

 

 

◆優秀賞◆

 

児玉凜子さん

児玉凜子さん

児玉凜子さん

児玉凜子さん

 

 

【大洲小5年 児玉凜子さん 研究も夢も年齢関係ない】

 

 東温市の企業が開発した干物が宇宙食の認証を受けたニュースを取り上げた大洲小5年の児玉凜子さん(11)。記事中には、ある高校生の行動がきっかけで企業の夢だった宇宙食の開発が実現したことが記されており「物語みたい。現実にこんなことがあるんだ」と驚きを隠せなかった。

 

 児玉さんは2016年に八幡浜市であった油井亀美也宇宙飛行士の講演会に参加。そのころから宇宙に興味を持っていた。興味は行動につながり、茨城県の宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターも訪れたことがあるほどだ。

 

 記事の中では、高齢の男性役員が「研究が面白くて寝るのがもったいない」と話す様子に心を打たれた。「研究することも夢を見ることも年齢は関係ない」と感じたといい「小さな町でもいい物を頑張って作っている。都会や田舎に関係なく、そうした物がたくさんの人に知られる世界になってほしい」と願った。

 

 

 

◆奨励賞◆

 

石村優弥さん

石村優弥さん

石村優弥さん

石村優弥さん

 

 

【川之江高2年 石村優弥さん 文章を書く自信になる】

 

 川之江高2年の石村優弥さん(17)は俳人・正岡子規が帝国大学在籍中に旅先から友人へ送った書簡の発見を報じる記事を取り上げた。追試を前に勉強が進んでいない様子を打ち明けるなど、当時の子規の人となりを示す内容に「病弱で俳句に打ち込んだ印象と違う活動的な一面を知り、新鮮だった」と語る。

 

 「受賞に驚いたが、文章を書く自信になる」と石村さん。一つの資料が歴史の意外な側面を浮かび上がらせると実感。「歴史人物も一人の人間。自分と似た部分を知りたい」と探究心をのぞかせた。

 

 

 

 

 

大広千夏さん

大広千夏さん

大広千夏さん

大広千夏さん

 

 

【川之江高2年 大広千夏さん 発見楽しみ 学び深まる】

 

 川之江高2年の大広千夏さん(17)は、同校の前身、川之江高等女学校の元生徒が、太平洋戦争末期に勤労動員で風船爆弾を製造していた日々を、ラジオを通じて全国に伝える話を取り上げた。

 

 約9300発が放たれ、約千発が米本土に届いたとされる。大広さんは同じ年頃の生徒が動員されたことにも驚いたという。「戦争は殺し合い。これほど愚かで残忍な行為はない」。

 

 記事を機にネットでも調べ、学びを深めた。「新聞は気になることを見つける楽しみがある」と語った。

 

 

 

 

 

曽我部葵さん

曽我部葵さん

曽我部葵さん

曽我部葵さん

 

 

【川之江高1年 曽我部葵さん 虫の生態 母との話題に】

 

 川之江高1年の曽我部葵さん(16)は、神戸大の准教授が科学誌に発表した体長5ミリほどの昆虫マメガムシの生態に関する記事を選んだ。天敵のカエルに丸のみされても羽で消化液から体を守り、消化管の中を泳いでお尻から脱出する話。

 

 「お尻から脱出」という見出しや昆虫の写真、脱出までのイメージを解説した絵を見て興味が湧き、記事を読んだ。「母親と『この虫の機能を生かした胃カメラがあったらいいね』と盛り上がった」と会話のきっかけにもなったといい、「受賞も一緒に喜びたい」と語った。

 

 

 

 

 

岡部秋月さん

岡部秋月さん

岡部秋月さん

岡部秋月さん

 

 

【新田高1年 岡部秋月さん 頑張る気持ち 記事から】

 

 新田高1年岡部秋月さん(16)は、松山市の高校生の発案で、全国の高校生有志が新型コロナウイルス禍の収束後に実現したい夢を会員制交流サイト(SNS)で表現しているという記事を取り上げた。

 

 「心の中も自粛し、マイナス思考の人が増えている気がする。記事はコロナに負けず頑張ろう、新しいことをやろうという気持ちにしてくれた」という。マスクを着けて外で体を動かすようになった。バレーボール部のマネジャーを務めており「声を出して、思いっきり選手の応援がしたい」と望む。

 

 

 

◆学校奨励賞◆

 

 

 

現代社会などの授業で新聞を活用している川之江高の生徒=11月30日午後、四国中央市川之江町

現代社会などの授業で新聞を活用している川之江高の生徒=11月30日午後、四国中央市川之江町

現代社会などの授業で新聞を活用している川之江高の生徒=11月30日午後、四国中央市川之江町

現代社会などの授業で新聞を活用している川之江高の生徒=11月30日午後、四国中央市川之江町

 

 

【川之江高(四国中央) 論調の違い5紙で比較】

 

 川之江高(四国中央市)は学校部門で8年連続入賞した。新聞を取り入れた授業を実施。冬休みは記事の感想文などに取り組む。

 

 野村禎人教諭(44)は現代社会の授業に活用。世論形成とメディアの内容では、生徒が5人1組の班に分かれ、社説など新聞5紙の論調を比較した。

 

 首相の所信表明に関し、2年藤田瑠菜さん(17)は「新聞ごとに論調に違いがあると知った」とし、2年矢野大樹さん(17)は「肯定的でも否定的でもそれぞれに根拠が書かれており、説得力を感じた」と話す。

 

 野村教諭は多様な意見を知り視野を広げるのが狙いとし「自分の考えを養うには情報発信側の意図を理解することも必要になる」と力を込める。

 

 

 

 

 

興味のある記事を探す吉田高の生徒ら=7日、宇和島市吉田町北小路

興味のある記事を探す吉田高の生徒ら=7日、宇和島市吉田町北小路

興味のある記事を探す吉田高の生徒ら=7日、宇和島市吉田町北小路

興味のある記事を探す吉田高の生徒ら=7日、宇和島市吉田町北小路

 

 

【吉田高(宇和島) 時事絡め授業理解進む】

 

 吉田高(宇和島市)は新聞コンクール応募のほか、授業での新聞活用、学校通信の作成に取り組む。

 

 「新聞から得た知識を実用につなぎたい」と平井慎太郎教諭(35)がニュースなどをまとめたプリントを作成。公民の授業で配布し、国際問題や国内の経済情勢、株価など幅広いニュースを自分たちの将来や生活に結び付けて考える時間にしている。

 

 「授業は時事ニュースと絡めると理解しやすくなった」と3年の村藤瑞姫さん(18)。3年生は12月配布の学校通信作成に初挑戦。学校行事や部活動を手分けして取材・執筆し、編集も行う。村藤さんは「新聞のように見出しで大まかな内容が分かるようなレイアウトにしたい」と意欲を示した。

 

 

 

 

 

新聞を活用して学びを深める菊間中生ら=11月24日午後、菊間町浜

新聞を活用して学びを深める菊間中生ら=11月24日午後、菊間町浜

新聞を活用して学びを深める菊間中生ら=11月24日午後、菊間町浜

新聞を活用して学びを深める菊間中生ら=11月24日午後、菊間町浜

 

 

【菊間中(今治) スクラップで社会知る】

 

 菊間中(今治市)は夏休みの新聞コンクールへの応募のほか、社会科公民の授業を中心に新聞を活用。4年連続で学校奨励賞を受けた。

 

 新聞に親しむ機会を増やそうと、社会科の津吉優樹教諭(43)は10年以上前から新聞を授業に取り入れている。3年生は興味のある記事をスクラップし、内容の要約や感想などを記す「NIEノート」を作成。津吉教諭は「多面的多角的に書かれた記事からニュースを読み解き、世の中に対して自分の意見をもってほしい」と期待する。

 

 3年の染山優樹さん(15)は新聞の教材活用について「興味のある内容は自分で調べて深掘りできる。教科書中心の授業より、社会の流れがよくわかるようになった」と話した。

 

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