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20年度純益61%減予想

四電経営、厳しさ直面 伊方3号機 運転差し止め1年

2021年1月17日(日)(愛媛新聞)

長期停止中の伊方原発3号機=伊方町

長期停止中の伊方原発3号機=伊方町

 

長期停止中の伊方原発3号機=伊方町

長期停止中の伊方原発3号機=伊方町

 

【火力費増大 寒波が拍車】

 

 四国電力伊方原発3号機(伊方町)は17日、運転差し止めを命じた広島高裁の仮処分決定から1年となる。再稼働は早くてもテロ対策施設が完成する10月以降とみられ、四電は厳しい経営環境に直面している。原発の代わりに動かす火力発電の燃料費増に加え、新型コロナウイルスによる電力需要の落ち込みも影を落とす。

 

 「経営環境は極めて厳しい。一層のコスト削減や効率化に努める」。伊方原発3号機の長期停止の公算が大きくなった昨年11月、定例会見に臨んだ四電の長井啓介社長は厳しい表情でこう語った。

 

 業績悪化は避けられそうにない。この日公表した2020年度連結業績予想によると、純利益は19年度実績比61・1%減の70億円を見込む。15年度以来5年ぶりの原発ゼロ。代替の火力発電などの燃料費で収支は月25億円悪化するという。

 

 

 

【供給力を確保】

 

 年末年始の寒波で電力需要が急増し、燃料費はさらに膨らむ見通し。西条市などの火力発電所4カ所を急きょ、フル稼働して供給力を確保しているためだ。

 

 家庭や企業への小売り販売電力量が増えればその分、売上高も伸びる。だが、自社の発電分とは別に電力会社間で電気を取引する卸電力市場から調達もしており、「寒波で市場価格が高騰している。調達コストもアップし、増収分を上回るのではないか」(広報担当者)と苦しい事情を明かす。

 

 電力全面自由化で小売り販売電力量が減少する中、新型コロナによる電力需要減も痛手となっている。20年度業績予想によると、売上高で80億円、経常利益で50億円の押し下げ要因になる。この1月に再び首都圏や関西圏などに緊急事態宣言が出たことから、今後の電力需要の動向も不透明だ。

 

 

 

【廃炉費先送り】

 

 もっとも原発稼働ゼロだと、発電実績に応じて引き当てる廃炉費用や使用済み核燃料の再処理費用など「原子力バックエンド費用」を削減できるが、それも先送りしたにすぎない。

 

 運転差し止め仮処分決定を巡っては、広島高裁が3月18日、四電が申し立てた異議を認めるかどうかの決定を出す。仮に運転が認められても、設置が義務付けられたテロ対策施設の期限が3月22日のため、完成予定の10月まで再稼働できない。

 

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