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山瀬理恵子 アス飯コラム&レシピ紹介

⑲カキ 栄養の玉手箱 愛南産カキ炒め 亜鉛豊富 筋組織を修復

2021年2月10日(水)(愛媛新聞)

 

 アスリートに必要な栄養素を身近な食材でバランスよく取り入れる「アス飯」。提唱者の料理研究家、山瀬理恵子さんが毎月1回、愛媛の農林水産物の産地を訪ね、旬の献立を考案します。19回目はカキをアレンジ。

 

 

 

 突出する栄養価の高さから「海のミルク」の異名を持つカキ。濃厚かつクリーミーなうま味の秘密は、エネルギーのもととなるグリコーゲン、貝類に豊富なコハク酸、睡眠の質を高めるアミノ酸として知られるグリシンの3本柱にあります。

 

 特筆すべきは、免疫機能を最適化して感染症リスクを低下させる可能性が示唆される注目の亜鉛をふんだんに含むこと。細胞内の亜鉛が十分であると、新型コロナウイルスのようなRNAウイルスの複製が阻害されることが知られています。亜鉛は汗や尿から排出されるため、アスリートは特に不足しやすいミネラル。生命維持の源である細胞の新生に重要で、新陳代謝をスムーズにすることから、傷ついた筋組織の修復や筋トレ時にも必須です。

 

 より効果的に筋肉をつけたい場合は、ブロッコリーを加えて、体内で必要な分だけビタミンAに変換されるベータカロテンを組み合わせると良いでしょう。亜鉛はトマトに豊富なクエン酸やビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が上がり、丈夫な骨や腱(けん)、靱帯(じんたい)の材料となるコラーゲンの生成を補助します。今食べておきたい救世主的な一皿をお届けします。

 

 

 

【ハーフタイム】

 

 1年前、コロナ禍は何の前触れもなしに世界中の人々のもとにやって来ました。想像もしていなかった現状。急に不安に襲われて大きな揺らぎを感じたり、失ったものに心がとらわれてくじけそうになったり。そんな境遇の人も多いはず。夫が大けがを何度も繰り返していた時期の私がまさにそうでした。

 

 しかし、結果的には得られたものの方が多かったのです。孤独な時間は自分の内側を見つめる機会となり、起こることには必ず意味があることを知りました。執着を手放したおかげで身軽になり、弱い自分も抱きしめられるように。ごく普通の身近なものに感謝の念を抱き、「食す」という行為がどれほど貴重なものかも教わったように思います。

 

 明けない夜はないと信じたい。見上げれば、早春の息吹がきっと背中を押し、生命力をお裾分けしてくれる。今日もスマイル、心身共に健やかに。

 

 

 

【やませ・りえこ】

 

 アスリートのための「アス飯」を考案する料理研究家。夫は愛媛FCの山瀬功治さん。松山市在住。

 

    材料2人分

    カキ、シイタケ
    各100グラム
    ブロッコリー、シュレッドチーズ
    各50グラム
    塩昆布
    10グラム
    トマト
    1個
    ニンニク
    1片
    ココナツオイル、好みのナッツ類
    適量

    フライパンにココナツオイル、スライスしたニンニク、カキ、軸ごと食べやすい大きさに手で裂いたシイタケ、一口大に切ったブロッコリーとトマト、塩昆布を入れ、時々かき混ぜながら弱火で丁寧に炒めていく。

    全体に火が入ったらシュレッドチーズをふって溶かし、仕上げに包丁で砕いたナッツをのせる。

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