新型コロナ
今治の集団感染、新たに1人確認
2021年3月6日(土)(愛媛新聞)
県は5日、英国型の新型コロナウイルス変異株が広がったとみている今治市の職場内クラスター(感染者集団)の関連で、新たに職場以外の関係者1人の感染が判明したと発表した。濃厚接触者として自宅待機中で、症状が出たため4日に再検査した。県庁で取材に応じた中村時広知事はこの事例に関し「関係者の囲い込みや感染の可能性がある全ての場所の消毒は終わっている」と言及し、変異株確認に伴う県民の不安払拭(ふっしょく)に努めた。県内の感染確認は計1066人となり、重症者は現在2人。
同クラスターは、厚生労働省の確定基準は満たしていないが英国型の変異株の特徴が確認された検体があった今治保健所管内3事例の一つ。ウイルスのゲノム(全遺伝情報)が完全に解析でき、変異株と確定した事例のみ公表している厚労省の対応に関し、中村知事は「(変異株が全国で)さらに広がっている可能性があると構えておいた方がよい」との認識を示した。
県内最多の49人の陽性者が確認された四国中央市の高齢者施設クラスターで全関係者の健康観察が終わり、封じ込めが完了したことも報告し「1カ月半で封じ込めまで持ってこられたのは関係者のチームワークのおかげ」とねぎらった。約40施設から延べ約150人が応援に入り、介護サービスを継続したという。
首都圏1都3県を対象にした政府の緊急事態宣言の再延長に対し中村知事は「引き続き(対象の)地域との往来はとりわけ注意を要する」と訴えた。
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