愛媛新聞ONLINE

2021
1027日()

新聞購読
新規登録
メニュー

きょう27日「世界頭頸部がんの日」

喉や首の機能残す治療重視 「生活に影響 早めに受診を」 愛媛大医学部・三谷壮平医師

2021年7月27日(火)(愛媛新聞)

「首や喉と耳鼻科が結びつかない人も多いと思うが、頭頸部外科の守備範囲は『首から上の脳以外』と広いです」と語る愛媛大医学部の三谷壮平医師

「首や喉と耳鼻科が結びつかない人も多いと思うが、頭頸部外科の守備範囲は『首から上の脳以外』と広いです」と語る愛媛大医学部の三谷壮平医師

 喉の違和感や首のしこりに気付いたら、すぐに「耳鼻科」の受診を―。27日は「世界頭頸部(けいぶ)がんの日」。日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会(東京)は今年から、7月を「頭頸部外科月間」と定め、啓発に力を入れている。喉や首周辺に関わる頭頸部のがんは生活機能の低下に直結するため、早期発見と専門的な治療が重要。愛媛大医学部の耳鼻咽喉科・頭頸部外科助教の三谷壮平医師(39)に、治療やセルフチェックのポイントについて聞いた。

 

 頭頸部のがんは、口腔(こうくう)、喉頭、咽頭、唾液(だえき)腺、鼻・副鼻腔(びくう)、甲状腺など多岐にわたる。全て合わせても(甲状腺は除く)がん全体の約5%と少ないが、食事や呼吸、話すことなど生活上の重要な機能に深刻な後遺症の影響が出やすい。

 

 頭頸部のがんの中で最も多い口腔がんは、広範囲になると組織を大きく取り、再建も必要で、顔が変わったり、術後にあまり話せなくなったりすることも。頭頸部がん専門医(県内は9人)の三谷医師は「『悪いから全て取る』ではなく、できるだけ残す機能を一緒に考えながら術後の生活を支えていく」と治療方針を語る。

 

 喫煙や飲酒などの生活習慣が、頭頸部のがんに影響しやすいとされる。特に喉頭がんでは、喫煙者はたばこを吸っていない人の30~40倍ほどのリスクがある。女性の罹患(りかん)者は少ないが、配偶者が喫煙している場合が多い。下咽頭がんは飲酒との関連が高く、食事を取らないのに飲酒が多い人や、すぐ顔が赤くなる人は注意が必要だ。

 

 早期発見の鍵は、耳鼻科・歯科の受診やセルフチェック。喉頭がんで最も多い初期症状は声帯にできることによる声のかすれ。口腔がんの約6割が舌がんで、舌にしこりができる。咽頭がんは初期は痛みなどがなく分かりづらいが、リンパ節に転移することで首付近のしこりに気付く人もいる。三谷医師は「受診は早ければ早いほどいい。違和感やしこりに気付いたら、まずは近くの医療機関を受診して」と注意を促す。

 

 愛媛大医学部耳鼻咽喉科は7月からホームページをリニューアルし、一般向けにも専門治療の症例などを紹介。三谷医師は「症状や病名で調べることができる日本耳鼻咽喉科学会のウェブサイトと合わせて活用し、早期発見と適切な専門治療につなげてほしい」と呼び掛けている。

 

    各種サービス

    <プレスリリース>一覧

    愛媛の情報なら、愛媛新聞のアプリ。

    欲しい情報をいつでもあなたにお届け!プッシュ通知機能も充実。