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2021
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スパイス香る 愛媛のカレー

 「カレー」と聞くだけで、あの豊かなスパイスの香りが鼻の中に広がる人も多いだろう。家庭で、お店で、おなじみのカレーは、今や日本の「国民食」といえるほど愛される存在だ。
 神奈川県横須賀市や広島県呉市などの「ご当地カレー」も有名だが、いやいや愛媛のカレーも負けてはいない。店主がこだわり抜いたスパイスカレーから、個性あふれる一皿まで、専門店も次々誕生している。
 今回は県内で人気の3店を紹介。あなたもお気に入りのお店を探しに出掛けてみよう。(デジタル戦略室)

■10種類以上の豊富なメニュー

咖喱屋cafeエポック(今治市玉川町)

 

12月の月替わりメニュー「クリスマスカリー」。2種類の味の違いが楽しめる

 松山市と今治市を結ぶ国道317号。静かな山あいの集落の、ほんの少し国道を外れた場所にある住宅を店主の原田佳代さんらが改装した。珍しい形のライトや不思議な模様の壁紙といったインテリアが絶妙に調和している様子は、「何を入れてもおいしいのが魅力」(原田さん)というカレーを連想させる面白さ。

今治市玉川地区の静かな山あいの住宅を改装したエポック

不思議なインテリアの調和も楽しい

 毎日作るほどはまっていたタイカレーが原点。オリジナルの味へのこだわりはもちろん「常時10種類以上提供できる」というメニューの豊富さも特徴だ。「最初は3種類だったんですけれども、作っていたら『これも出したい、あれも出したい』となって」。どんどん増えていったそうだ。

 

「自分も楽しい、いただくお客さんも楽しいカレーをつくりたい」と話す店主の原田佳代さん

 器や盛り付けにもこだわる。「自宅で作れないものを食べるのが外食。見た目から『わっ』っと思ってもらいたいので」と、自分もお客さんも楽しいカレーを目指す。

 「迷ったらこれ」という「18種のスパイスチキンカレー」(1100円)のほか、毎月違った味が楽しめる月替わりカレーも人気。12月はクリスマスツリーならぬ「クリスマスカリー」(1000円)。チキンカレーをビーツで、タイカレーをホウレンソウのペーストで色を付けたクリスマスカラー。ニンジンのお星さまも添えられ、食べるのがもったいなく思えるほど。

 

スパイスの利いたチャイ(右)やデザートも人気

 あまり辛くないエポックのカレーは優しい味で、隠れ家のような店の雰囲気と相まって、いつまでも居続けたくなる。

 フェイスブックhttps://www.facebook.com/epoch2015curry/

 

■意外と身近なスリランカカレー

sikuru(松山市山越6丁目)

 

辛めの週替わりカレーには、クラフトビールがよく合う

 辛いカレーで火照った口の中を、紫キャベツやレンズ豆など多彩な副菜で落ち着ける。最後はクラフトビールを、グイっ。体の芯から温まる同店のスリランカカレーは、県内のスリランカ人も足しげく通うなど老若男女から愛されている。

 「あ、これだ」。店主の三好秀美さん(33)は、自ら作ったスリランカカレーのおいしさにぴんときた。「店を持つなんて考えてなかったんですけど、いきおいですね」と、出合いから1年たたずして2020年3月に開店した。

 

一見するとカフェのようないでたちのsikuru。本格的なスリランカカレーが楽しめる

 ココナツミルクなどを多用するスリランカカレーだが、かつお節に似た食品を使うなど「日本食に通ずる部分もある。うちは野菜も日替わりなので定食のように飽きが来ない」。

 カレーのベースは3種類。ココナツミルクをたくさん入れたチキンカレーは誰でも食べやすく、エビカレーはピリ辛。リピーターが多い週替わりは、カキやタイ、ハマチなど旬の魚介類を煮込む。全ての味を楽しみたい人には、sikuruプレート(1500円、ドリンク付き)がお薦めだ。

 

ずらりと並ぶスパイスの数々。多種多様な組み合わせから自慢のカレーが生まれる

 酒も好きな三好さん。スリランカのビールに加え、週替わりで2種類のクラフトビールを常備。ドリンク付きメニューに200円追加するだけなので、ビール好きにはたまらない。

 今後は、夜の営業に向け新メニューも開発中で、すでに10種類以上のスパイスを入れた「スパイスラーメン」を提供。シンハラ語で「金星」を意味する店名のように、スリランカ料理界の一番星を目指して突き進む。

 インスタグラムhttps://www.instagram.com/sikuru_s.c/

 

■カレーと一緒にTシャツもいかが

ポゴカリー(西条市大町)

 

見た目は派手だが、優しい辛さのポゴカリー

 激しいパンクロックに合わせて、好きに跳びはねるポゴダンス。同じように自由な発想で開発を重ねたポゴカリーは、「3種類のカレーの重ねがけ」に行き着いた。スプーンを進めるごとに変わる味と食感は、さながら好みの混ざり具合を見つける宝探しだ。

 グレーに統一した店内には、スケートボードやルアー、スニーカーなど店主・岡田季久さん(40)の趣味が色濃く出る。その最たる物が、店頭に並ぶオリジナルTシャツ(3千円~)。元洋服店勤務。自らデザインを考え、年1回のペースで新作を出す。もうけはほぼないが「カレーよりTシャツが売れた方がうれしいですね。着てくれたら店もカレーも知られますし」。

 

グレーを基調としたポゴカリーの店内。オリジナルTシャツも売っている

 メニューは3層構造のポゴカリー(1100円)のみ。香りを引き立たせたトマト、少しクリーミーで心地よい食感のレンコン、すりごまも混ぜ込んだチキンキーマの3種類を重ねる。さらに、トッピングのチーズとウインナー(いずれも別料金)を載せてあぶれば、いい香りとともに肉の脂がジューっとカレーに染み渡る。派手な見た目に反して、辛さは控えめで、誰の口にも合う味わいだ。

 

バーナーであぶるたびにチーズが溶け、ウインナーの油が広がっていく

 常にカレーの改良を重ねるため、2013年8月のオープン時とは見た目も味も全てが変わった。味を変えながら3層構造を続けてきたが「そろそろちょっと違うのをやりたいなと思ってるんです」とにやり。挑戦し続けるカレーだけに、何度も足を運び、さまざまな味と出合ってみては。

 インスタグラムhttps://www.instagram.com/pogocurry/

 

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