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知識 学校に還元

生徒支える「歩行訓練士」 松山盲学校・清家教諭、初の資格取得

2022年1月14日(金)(愛媛新聞)

歩行訓練で側溝への意識を促す清家浩和教諭(左)。「ふたが途切れて急に溝になっていることもあるので注意が必要です」=松山市山越6丁目の市道

歩行訓練で側溝への意識を促す清家浩和教諭(左)。「ふたが途切れて急に溝になっていることもあるので注意が必要です」=松山市山越6丁目の市道

 視覚障害者の歩行や日常生活の自立をサポートする民間資格「歩行訓練士」。松山盲学校(松山市久万ノ台)の清家浩和教諭(46)が昨秋、同校教職員として初めて取得した。指導や研修を通じて「学校全体に専門的な知識を還元したい」と意気込んでいる。

 

 

 

【白杖の使い方・車の音の聞き取り…】

 

 同校の歩行訓練はこれまで、資格を持つ県視聴覚福祉センターの職員らが支援してきた。歩行訓練士の養成は、厚生労働省から委託を受けた大阪市か埼玉県所沢市にある2施設のみで実施。通常は生活の訓練指導などと合わせて2年間の履修が必要だが、施設や学校に勤務している場合は履修内容を分割し、半年間で歩行訓練の指導法のみを修了できる。清家教諭は昨年4月から大阪市で受講し、同10月に修了した。

 

 「渡り始めたら進行方向を意識して、体は真っすぐに」。先月の中学部1年の生徒の自立活動の授業。清家教諭が、一つ一つの動作を捉えて声を掛けていた。もともと教えている高等部の理療科の授業とは別に、各生徒の歩行訓練を指導している。

 

 訓練場所は学校近くの信号のない十字路。全盲の生徒は、土地と道路の境目を示す段差や、白杖(はくじょう)の先端で触れられる標識の鉄柱などの情報から曲がり角を認識する方法を学んだ。さらに方向感覚を失わないよう道路の反響音にも耳を澄ませる。生徒は「車が通り過ぎた音の余韻で次の車の存在が分からなくなるときがある。何度も練習して生活に生かしたい」と意欲的に取り組んだ。

 

 トラックや乗用車が行き交う交差点では、運転手への「意思表示」も重要。車の通過を待つ間は、白杖を体の前で立てて引き寄せ「止まっています」の姿勢を取る。清家教諭は「行くつもりがないときに白杖の先端を前に出すと、運転手が『進むかな』と思ってしまうからね」と、場面を想定して丁寧に説明した。

 

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