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2022
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みんなで校則を考えよう! 愛媛の高校の校則を集めてみました

 

子どもの人権条約などを前提とした校則の必要性を語る射場和子弁護士

子どもの人権条約などを前提とした校則の必要性を語る射場和子弁護士

 

子どもの人権条約などを前提とした校則の必要性を語る射場和子弁護士

子どもの人権条約などを前提とした校則の必要性を語る射場和子弁護士

 

 「下着は白を基調として華美でないもの」「マフラーは使用しない」「1年生は必ず部活動に所属する」。これらは、いずれも県内の高校で実際にある校則の一部だ。近年、時代や社会情勢に合わない、不合理な校則は「ブラック校則」とも呼ばれ社会問題となってきた。
 一方で、文部科学省は昨年6月、都道府県教育委員会などに対し、校則を社会や時代の変化に合わせて見直すよう求める通知を出した。愛媛県教委によると県内でも2020年度、県立高校の約7割が校則を変更するなど、校則を取り巻く環境は変わりつつある。
 これからの校則はどうあるべきなのだろう。より多くの人たちに考えてもらうため、愛媛新聞「真相追求 みんなの特報班」(みん特)では、県教委への情報公開請求などを基に、全県立高校・中等教育学校と一部の私立高校計57校の校則を集めた「校則データベース」を作成した。また、無料通信アプリLINE(ライン)を使い、校則への意見や体験談も募集した。
 「細かな決まりは本当に必要なのか」「何でも自由でよいのか」。考え方や基準についてさまざまな意見がある中、まずは「愛媛の校則」に向き合うことから始めてみたい。(竹下世成)

 

校則データベース
 県教育委員会への情報公開請求などを基に、全県立高校・中等教育学校と一部の私立高校計57校の校則を集めた。その中から、各校の服装・頭髪・スマートフォン・選挙運動に関わる部分を抜粋した。

■下着の色も規定

 

愛媛県教育委員会への情報公開請求などで集まった校則の一部

 「靴の色が指定されている理由がよく分からない」「眉毛は整えたい」。男子高校生らからみん特に寄せられた意見だ。集まった校則を確認すると、県立・私立問わず全ての学校で頭髪・服装を指定する項目が存在した。

 頭髪規定で多いのが、男子は「前髪は眉、横髪は耳、後ろ髪は襟、もみあげは耳の穴を越さない」などの決まり。流行のツーブロックやソフトモヒカンなどは、特殊カットとして禁止する学校も少なくない。女子だと、後ろ髪が襟にかかる場合は、結ばなければならず、結ぶ位置や髪ゴムの色にまで細かいルールがあった。

 70代の女性の体験談では「親戚が(生まれつき)赤髪で天然パーマだったのに学校の先生から黒髪に戻すように言われ、染めて通学した」との怒りの声もあった。いくつかの高校では、地毛が赤かったり、癖毛だったりする場合、入学式後に学校側に申請する「地毛登録」を求めている。

 下着の色などを規定することについては、人権侵害に当たるとの指摘があり、全国各地で見直しが進むが、男子について28校、女子については23校で校則があった。「白を基調としたもの」と具体的な色への言及や、「表から透けない色」と幅広く認めつつも決まりを設ける学校が存在する。

 制服や頭髪については、心と体の性が異なるトランスジェンダーを含むLGBTQなど性的少数者への配慮を求める動きも活発だ。県内では吉田高が22年度から全生徒がスカートとスラックス、ネクタイとリボンを自由に選べるようあらためた。ただ、このような取り組みは一部にとどまっており、頭髪・制服は男女の区分で規則を設けている学校がほとんどだ。

 夜は早いうちに帰宅をという「配慮」なのだろうか。女子に対して男子より下校時刻を30分早く設定している学校も複数あった。

■校外活動でも

 

LGBTQなどの配慮も踏まえた吉田高校の新しい制服

 19年度の内閣府の調査では、高校生の約9割が所持しているスマートフォン。県内でも使用は禁止しつつも、校内への持ち込みは許可する学校が多い。一方で「塾などで帰宅が遅れる」「事故時の連絡手段」などの理由では持ち込みが認められてない学校もある。ある男子生徒は「校外で事故などが起きても近くに公衆電話などがあるとは限らない。どうしたらいいのか」と戸惑っていた。

 校外活動に関する事項として目を引いたのが、キャンプや登山、旅行などの届け出制だ。旅行とキャンプは26校が、登山は16校が規定。中には生徒の安全を守るためであろう、冬季の登山やキャンプを禁止する学校もある。ある学校関係者は「校外活動で問題があれば、家庭ではなく学校に指摘が来る」と難しさを吐露する。

■校則を巡る県内と全国の動き

 

県教育委員会も生徒指導の教員の会議で情報共有などを実施

 では学校サイドは校則を巡る状況にどう対応しているのか・・・

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