愛媛新聞ONLINE

2022
812日()

新聞購読ボタン新聞購読
新規登録ボタン新規登録
メニューボタンメニュー

マル、また会おうね  「かなしきデブ猫ちゃん」最終巻出版記念対談

 

「かなしきデブ猫ちゃん マルのラストダンス」(文・早見和真、絵・かのうかりん)  道後の家がいつもより騒々しい。どうやらアンナの習い事の発表会が近いみたい。こっそり本番に駆け付けたマル。そこで目にしたのは…華麗なミュージカル! 「オレも踊りたい」。理想のダンスを極めるため、そして、自分自身を変えるため、ちょっと不思議な修行の旅が始まる―。  2021年9月~22年1月の全33回の連載を加筆修正。新聞未掲載の短編「かなしきデブ猫ちゃん外伝」も収録。1980円。

「かなしきデブ猫ちゃん マルのラストダンス」(文・早見和真、絵・かのうかりん)  道後の家がいつもより騒々しい。どうやらアンナの習い事の発表会が近いみたい。こっそり本番に駆け付けたマル。そこで目にしたのは…華麗なミュージカル! 「オレも踊りたい」。理想のダンスを極めるため、そして、自分自身を変えるため、ちょっと不思議な修行の旅が始まる―。  2021年9月~22年1月の全33回の連載を加筆修正。新聞未掲載の短編「かなしきデブ猫ちゃん外伝」も収録。1980円。

 

「かなしきデブ猫ちゃん マルのラストダンス」(文・早見和真、絵・かのうかりん)  道後の家がいつもより騒々しい。どうやらアンナの習い事の発表会が近いみたい。こっそり本番に駆け付けたマル。そこで目にしたのは…華麗なミュージカル! 「オレも踊りたい」。理想のダンスを極めるため、そして、自分自身を変えるため、ちょっと不思議な修行の旅が始まる―。  2021年9月~22年1月の全33回の連載を加筆修正。新聞未掲載の短編「かなしきデブ猫ちゃん外伝」も収録。1980円。

「かなしきデブ猫ちゃん マルのラストダンス」(文・早見和真、絵・かのうかりん)  道後の家がいつもより騒々しい。どうやらアンナの習い事の発表会が近いみたい。こっそり本番に駆け付けたマル。そこで目にしたのは…華麗なミュージカル! 「オレも踊りたい」。理想のダンスを極めるため、そして、自分自身を変えるため、ちょっと不思議な修行の旅が始まる―。  2021年9月~22年1月の全33回の連載を加筆修正。新聞未掲載の短編「かなしきデブ猫ちゃん外伝」も収録。1980円。

 

 創作童話「かなしきデブ猫ちゃん」シリーズの新作「マルのラストダンス」が3月27日、発売される。2018年から愛媛新聞で連載してきた3部作を締めくくる一冊。刊行を記念して原作者の早見和真さん(松山市在住)と、NHK松山制作のアニメ版に声優として携わった水樹奈々さん(新居浜市出身)が対談した。初対面の2人が、古里や愛媛の子どもたちへの思いを語り合った。(山本憲太郎)
※3月12日に紙面掲載した対談の全文です。

 

■故郷って何だろう

 

早見和真さんと水樹奈々さん

早見さん:デブ猫ちゃんは3月27日に最終巻が出ます。それをもって僕は愛媛を離れるんですけど、最後の対談を紙面でやりたいとなったときに、迷わず水樹さんの名前を挙げさせてもらいました。

水樹さん:ありがとうございます。うれしいです。

早見さん:アニメでアンナ、マドンナを演じてもらったこともあるんですけど、御著書「深愛」の印象がすごく強くて。まさにデブ猫ちゃんは故郷をテーマにした童話ですし、「深愛」に出てくる故郷観が僕には面白かったんです。特に興味を引かれたのは水樹さんが毒を吐かれているところなんです。

水樹さん:あははは(笑)

早見さん:中学時代にいじめられていた同級生にもらった連絡先を投げ捨てるシーンは鮮烈だったし、ちゃんと俯瞰(ふかん)されて自分の中にそんな毒があったことに驚かれている描写も面白い。それで、僕はひょっとしたら水樹さんが愛媛を嫌っていてもおかしくないなと感じたんです。多感な年頃の経験ってそれぐらい強烈じゃないですか。

水樹さん:まさにそうですね。歌手を目指して活動していたこともあって、どうしても目立ってしまっていたんです。今なら笑い飛ばせたり、うまくかわせたりすると思うんですけど、あの年頃は真っ向勝負してしまうので、受けたダメージは大きかったですね。

早見さん:でも「深愛」に出てくる愛媛の描写で街を恨むという感覚は伝わってこなかった。現に今も愛媛でのお仕事を大切にされている。どうしてかなと思って読み返した時に、ご両親の存在の大きさに気づいたんです。僕はその街に一人でも愛する人がいるのならば、故郷は故郷であり続けると捉えました。

水樹さん:両親もそうですけど、小学校の時も中学校の時も恩師がいて、いろいろなことを相談できたんです。その存在はすごく大きかった。もちろん嫌な思い出もあって、帰ると胸がぎゅうっとなる瞬間はあります。でも、その人たちがいたから、愛媛のことを嫌いになることはなかったですね。たしかに、そこで曲がってしまう人もいるかもしれません。

早見さん:たぶん、そちらが多数派な気がします。

水樹さん:父の教えがすごくて、根が負けず嫌いだったのもあります。歌のレッスンもスパルタ式だったので(笑)。同じように言い返したら負け、そこで笑ってやり過ごせたら勝ち。それで強くなって人に優しくできたらさらに勝ち。そんな風に自分の中で考えるようにしていました。

早見さん:なるほど。恨んだ瞬間もないんですか。15歳で上京されて、当初は嫌いだったとかも。

水樹さん:それもないですね。マルと一緒かもしれません。最高のパートナーのアンナがいて、マドンナがいて、愛媛が最高だと感じている。この先マルがどこを旅するかは分かりませんが、そこを必ず帰る場所だと思えるのは、待っていてくれる人、大好きな人がいるから。大切な人が、その場所を輝かせていると思います。

早見さん:僕は神奈川県出身ですけど、故郷というものがない人間なんです。両親はよく引っ越しをする人でしたし、おふくろはもう8年前に亡くなっていますし。故郷をちゃんと認識されている水樹さんをうらやましく思いました・・・

    残り:4887文字/全文:5927文字

    この記事は読者会員限定です。会員登録すると続きが読めます。

    Web会員登録(無料)で月5本まで有料記事の閲覧ができます。

    ※2022年3月からSpecial Eに「いいね」ボタンを追加しました。
    ※いいね数が増えると励みになります。
    アプリ取得

    愛媛の情報なら、愛媛新聞のアプリ。

    欲しい情報をいつでもあなたにお届け!プッシュ通知機能も充実。

    • iosアプリ
    • androidアプリ