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四間飛車、なぜ連投? NHK杯やアベマトーナメントで熱戦の黒田尭之五段に聞く

 

 

 

 

 将棋棋士の黒田尭之五段(愛媛県松山市在住)は研究熱心な人物として知られている。奨励会時代からさまざまな戦法に情熱を傾け、プロ入りしてついた異名は「オールラウンダー棋士」。その黒田五段、昨年の対局では「四間飛車」を採用し続けた。どちらかと言えば居飛車党だったのに、なぜ? 四間飛車を取り入れた経緯、初めて本戦に進出したNHK杯やアベマトーナメントについても聞いた。
(聞き手・小田良輔)

■変化の源は「楽しさ」

 

 くろだ・たかゆき 1996年、愛媛県松山市生まれ。松山将棋センターで将棋を始め、全国小学生名人戦で準優勝、全国倉敷王将戦(高学年の部)で優勝。小学6年で日本将棋連盟の奨励会に入会し、2019年4月に四段昇段。順位戦はC級2組を2期目で抜けて五段に昇段した。プロ棋士となってからも地元の愛媛県松山市に住む。畠山鎮八段門下。

ここ最近の黒田さんの対局を見ていると、四間飛車を採用する割合が高くなっています。 そうですね。それほど深い理由はありませんが、今は四間飛車が楽しいというか、先手でも後手でも使えるのがうれしい戦法なのでよく使っています。自分の中でのエース戦法は「横歩取り」なのですが、横歩取りは後手番が誘導して先手が受ければ成立しますが、相手から避けられやすい戦法なので。
 四間飛車は先手でも後手でも居飛車党が相手なら指せるので、どちらでも指せる自分の得意戦法を作りたいなというのがありました。勉強していくうちにすごく楽しくなってきて。

NHK杯では予選3局と、木村一基九段との本戦開幕局も四間飛車でしたね。 そうですね、全て四間飛車で。

予選では大橋貴洸六段、谷川浩司九段、村田顕弘六段という力のある相手を破って、初の本戦となりました。しかも開幕局で。 NHK杯の予選は毎年厳しい組に入っていて、今年も厳しい予選を勝ち残れたのはうれしかったです。本戦も木村九段という上位棋士と指せたことはいい経験でした。スタジオ対局も最初は少し緊張しましたが、対局が始まると普段通りに指せましたね。

■時流の変化を捉えて

 

話を四間飛車に戻しますが、昨年の公式戦ではどのくらい指していますか。  12月にあった金井恒太六段戦から3月末まで、ほぼ全ての対局で四間飛車ですね。ほかにも指したい戦法があるので今のスタイルを続けるか、いつ変えるかはまだ分かりませんが。

黒田さんは、四段になったときの得意戦法に「相掛かり」を挙げていました。棋士になってからの3年で戦い方に変化はありますか。  まったく違う戦法になりましたね。私が昇段した時は「相掛かり」が得意だという棋士はあまりいなかった印象ですが、今は藤井聡太竜王(五冠)をはじめ、トップ棋士は相掛かりを指しますし、すごくメジャーになってきた感じがします。
 それもあって私も自分の色を出していきたいという気持ちもあります。相掛かりも指したいとは思っています。一方で、ファンの方々にも「四間飛車が好き」という声は多いと思うので、ファンの方が楽しんでくれて、自分も楽しいなら一番いいのかなと。

■衝撃的な出合い

 

四間飛車にもいろいろありますが、黒田さんの四間飛車はご自身から見てどのようなタイプですか。 自分の中ではオーソドックスな四間飛車だと思いますが、私の将棋は自分は普通だと思っていても、周りから見たら変だと言われることもあって(笑)

参考にしている棋士はいますか。 やはり四間飛車といえば、藤井猛九段とか、鈴木大介九段、久保利明九段ですかね。

さて本題に入りますが、四間飛車の研究はいつごろから・・・

明かされる四間飛車に至る過程。そして、注目のアベマトーナメントへの意気込みは?

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