晴れ時々ちょっと横道

NTTデータ四国 顧問 越智正昭氏
愛媛県出身で、気象情報会社「ハレックス」前代表取締役社長、NTTデータ四国顧問の越智正昭さんが執筆。毎月第1木曜日に公開しています。
越智氏が2018年6月まで代表取締役社長を務めていたハレックス社は、気象情報や地震速報、海洋気象情報などの情報提供を行うほか、気象予報士の派遣や育成なども手がける総合気象情報会社。愛媛県内の農家やIT企業などが、農業分野での気象ビッグデータ活用を目指す「坂の上のクラウドコンソーシアム」へも中核メンバーとして参画しています。「(気象の)情報は、生活や仕事に活かされてこそ価値がある」が持論の越智さん。持ち前の好奇心の強さから話題の引き出しは驚くほど多く、本業の気象情報の利活用促進に取り組む傍ら、昔の気象や気候の解析から独自の視点で日本の古代史の解明にも取り組んでいます。
越智さんは「大好きな故郷愛媛の皆さんや経済が活気づいていただくために、少しでもお役に立てたらとの思いで書いていきます」と話しています。
【越智正昭氏】本籍今治市朝倉で四国中央市の生まれ。父親の転勤に伴い、小学校低学年時代は松山市、その後は高知県や香川県へと転居し、広島大学工学部を卒業。就職した日本電信電話公社や後身のNTTデータでは、主に中央省庁の各種システムを開発するなどエンジニア畑を歩む。2003年からはNTTデータの事業部長とグループ会社であるハレックス社の社長を兼務。その後、NTTデータのグループ全体の営業改革に取り組み、09年からハレックス社の専任社長を務める。2018年6月、ハレックス社の代表取締役社長を退任し、NTTデータ四国など4社の顧問に就任している。
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