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地軸

球磨焼酎

2020年8月10日(月)

 熊本県の球磨焼酎は、球磨川の伏流水と、流域に広がる盆地の肥沃(ひよく)な土で育った米で造られる。500年の歴史を持つ伝統酒造は、ほかの米焼酎と区別され、地名を表示できる特別な焼酎として国から指定を受けている▲

 田山花袋は、その味わいを「なんともいわれない芳烈な味と匂い」と表現したという。現在は蒸留や貯蔵技術の進歩により、吟醸酒のように香り高いものから、米のうま味が濃いどっしりした飲み応えのものまで個性豊かな商品がそろう▲

 球磨焼酎酒造組合のホームページを見ると、28ある蔵元が球磨川沿いに集中していることが分かる。長年にわたり焼酎造りを支えてきた川だが、7月の豪雨で氾濫し、いくつかの蔵元が被災した▲

 球磨村の「渕田酒造本店」では、大量の泥が流れ込み、かめやタンクが傷んだ。追い打ちをかけるように、長年蔵元を切り盛りしてきた93歳の渕田勝子さんが特別養護老人ホーム「千寿園」で犠牲となった。長男で社長の嘉助さんは、大きな悲しみと苦難に直面している▲

 そんな蔵を助けようと、ライバルの蔵元の人たちも復旧に加勢している。ほかの被災した蔵も合わせ、義援金の受け付けや「飲んで応援」といった支援の輪が広がっている▲

 被災から1カ月余り。2年前に起きた西日本豪雨を振り返り、これから歩んでいく道の苦労を思う。豊かな風土の味の復活を願うが、伴走するような気持ちで、ゆっくりと待ちたい。

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