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2020
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緊張と緩和

2020年3月30日(月)(愛媛新聞)

 笑いは緊張の緩和によって起きる。人は何か変なことがあると緊張する。その緊張が何らかの方法で普通の状態に戻ったとき、笑いが生まれる。これを「緊緩の法則」と名付け探求したのが、落語界きっての理論派として知られた故桂枝雀さんである▲

 著書「らくごDE枝雀」(ちくま文庫)で詳述する。緊張から普通に戻り切れないと不安が残る。一気に緩和できれば快感となる。緊張と緩和は絶妙なさじ加減がないと、人は心地よさを得られない▲

 緊張と緩和。どう折り合いをつけるのか。新型コロナウイルスの感染が広がる今、日々の暮らしでも問われている。安倍晋三首相は28日の記者会見で都市部を中心に緩みが指摘される中、「緊急事態宣言」に触れ、緊張感を高めるのに懸命だった▲

 自粛によるストレスの反作用だったかもしれない。先日の3連休は花見の名所に人が押し寄せた。さいたま市では格闘技イベントが自粛要請にもかかわらず実施された▲

 一転、東京の感染者急増を受けたこの週末は普段にぎわう場が閑散としていた。数少ない行き交う人らの顔も曇りがちに映る。緊張と緩和の間で揺れる暮らしは長期戦になりそうだ▲

 稽古好きの枝雀さんは、芸の上達には稽古を一つずつ積み上げるしかないとの結論にたどりついたという。糸が切れない程度の適度な緊張感を持ち続けるのは簡単ではない。少しずつ心の中で折り合いをつけられるようになればいい。

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