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2019
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地軸

名伯楽

2019年4月26日(金)(愛媛新聞)

 「ワイドショーは、どんなタレントが亡くなっても名優、大歌手にしてしまう」。放送タレントの永六輔さんは、こんな言葉を残していた。放送作家の高田文夫さんが著書「ご笑納下さい」で、つづっている▲

 無名の歌手は「幻の大歌手」になるらしい。死去した著名人を評する言葉が生前の業績と一致するかどうか、意見が分かれるときもある。だが、この人が「名伯楽」だったことに異論はないはずだ。陸上長距離の指導者、小出義雄さんが亡くなった▲

 五輪金メダリストの高橋尚子さん、五輪2大会連続メダル獲得の有森裕子さん。2人とも小出さんと出会う前は無名だった。馬の鑑定が巧みだった人物という中国古代の「伯楽」のように小出さんは選手の素質を見抜き、見事に能力を引き出した▲

 「褒めて伸ばす」が指導スタイルだ。「世界一になれる」と毎日のように言われた高橋さんは、徐々に「そうかな」と思うようになった。「その気にさせる」ことが、小出マジックとたたえられた手腕の根底にあったのだろう▲

 訃報に接した教え子の胸は感謝の思いであふれている。高橋さんは、五輪の金メダルも世界記録も、そして、今の自分があるのも「監督のおかげ」との言葉を寄せた▲

 関係者からは称賛する声が相次いだ。「あれほど陸上競技が好きな人はいない」「マラソン界を救ってくれた」。褒め上手だった名伯楽を悼むには、たくさんの褒め言葉がふさわしい。

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