データ分析 信号機のない横断歩道での事故

横断歩道で歩行者が渡ろうとしているのに、一時停止をしないでそのまま通過するのは「横断歩行者妨害等」の違反。JAF(日本自動車連盟)が2018年から実施している「信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査」によると、愛媛県の一時停止率(全国平均)は2018年調査ではわずか9.9%(全国15位)。
愛媛県警は2018年12月から「横断歩道止まろうキャンペーン」をスタートさせ、横断歩道付近の指導取り締まりなどを強化。自治体や交通安全協会などと協力し、横断道路での歩行者優先などの広報活動を展開しています。停止率は、2019年14.2%(26位)、2020年14.5%(35位)、2021年43.1%(12位)、2022年53%(13位)と年々上昇していますが、2台に1台は止まらない状態です。
信号機のない横断歩道での事故は2018件1月~2023年3月の間に166件発生。2018年に41件、2019年23件、2020年31件、2021年24件と減少傾向がみられていましたが、2022年には44件に増加。事故を起こしたすべての車両は「横断歩行者妨害」の法令違反にあたり、運転者の安全不確認、前方不注意(よそ見など)、前方不注意(ぼーっとしていたなど)、動静不注視などが原因となっています。
第5弾では、「信号機のない横断歩道での事故」をデータ分析するとともに、発生しやすい状況のアニメーション解説、発生現場をGoogle earth proやGoogle earth studio、ストリートビューを使ってビジュアル化しています。
著作・制作 愛媛新聞社
協力 愛媛県警察本部交通部交通企画課
愛媛県 信号機のない横断歩道での事故
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データ分析
交差点・交差点付近の事故が約91%、車両直進中の事故が75%を占める。 -
アニメーション解説2車線(片側1車線)道路で事故が多発、17時、18時台の薄暮時間帯も要注意
信号機のない横断歩道での事故、複数発生地点
信号機のない横断歩道での事故166件をマッピングすると、同じ交差点で2件以上の事故が発生している場所が13カ所が浮かび上がってきます。どのような交差点なのか、Google earth studio、Google earth proの機能を使って動画にまとめました。
事故形態別 発生地点マップ
交差点と交差点付近、単路(直線・カーブ)という道路形状、車両(車、バイク、ミニバイク、自転車)の進行方向、車両側から見た歩行者の横断方向をクロス集計すると…
【使い方】各サムネイルをクリックすると、Google mymapが開きます。各地点のマーカーを選択すると、事故の詳細情報を見ることができます。さらに、ストリートビューのURLをクリックすると、事故現場付近のGoogle streat viewが開きます。
※ストリートビューの初期表示画面は、実際の車両の進行方向や事故現場を示したものではありません。ご留意ください。
ドライバーのみなさん! 「横断歩道」で止まっていますか?
横断歩道は歩行者優先です。横断歩行者を守るのはドライバーの義務です。横断歩道で歩行者が渡ろうとしているにもかかわらず、一時停止をしないでそのまま通過するのは違反(横断歩行者妨害等)です!!
- 1 横断歩道に接近したら減速・安全確認の徹底
- 2 横断歩行者を見たら一時停止の徹底
- 3 薄暮期・夜間における前照灯の早めの点灯や上向き点灯の励行
歩行者のみなさん! 横断歩道を安全に渡れていますか?
- 1 手をあげるなどして横断意思を示しましょう。
- 2 アイコンタクトによるドライバーとの意思疎通を図りましょう。
- 3 横断中も車両に気を付けましょう。
- 4 停止してくれた車両に感謝を伝えましょう。

横断歩道を渡る時は大人も手を上げよう。
歩行者がいたら車は一時停止。